2015年1月16日 第15回社会保障審議会企業年金部会議事録

年金局企業年金国民年金基金課

 

○日時

平成27年1月16日(金)14:59~16:09

 

○場所

全国都市会館(3階第2会議室)

 

○出席者

山崎部会長、森戸部会長代理、井戸委員、臼杵委員、小林委員、白波瀬委員、鈴木委員、高崎委員、半沢委員、平川委員、山本委員、村瀬オブザーバー

○議題

(1)社会保障審議会企業年金部会における議論の整理について

○議事

○山崎部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第15回「社会保障審議会企業年金部会」を開催いたします。

 お忙しいところ、お集まりいただきありがとうございます。

 きょうは全員出席でございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 カメラの方は、ここで退室をお願いいたします。

 

(報道関係者退室)

 

○山崎部会長

 それでは、最初に事務局から資料の確認をお願いします。

 

○内山課長

 それでは、資料の確認をさせていただきます。

 本日の資料といたしまして、議事次第のほか、

 資料1 社会保障審議会企業年金部会における議論の整理(案)

 資料2 平成27年度税制改正大綱(企業年金関連部分)に関する参考資料

 参考資料として、企業年金部会の委員名簿を配付させていただいております。

 資料の不備等がありましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。

 

○山崎部会長

 本日は「社会保障審議会企業年金部会における議論の整理について」を主な議題といたします。

 それでは、早速議題に入ります。

 事務局より説明をお願いします。

 

○内山課長

 それでは、まず、資料1「社会保障審議会企業年金部会における議論の整理(案)」をお出しください。

 全て読み上げることはいたしませんけれども、少しかいつまんで説明をさせていただきたいと思います。

 1ページおめくりいただきまして、左側に目次がございます。大きく4つの段落で構成させていただいてございます。

 1.は「企業年金部会における議論」ということで、企業年金をめぐる環境、あるいはこの部会で議論していただいた状況について記載をさせていただいてございます。

 中心となりますのは2と3でございます。

 2.は「企業年金制度等の普及・拡大に向けた見直しの方向性」ということで、7月末におまとめいただきました検討課題に沿いまして、6つに分けて記載をさせていただいてございます。

 3.は「企業年金制度の普及・拡大に向けた今後の検討課題」ということで、いわゆるイコールフッティングの問題、税制のあり方の問題などについて記載をさせていただいてございます。

 最後のブロックは「4.おわりに」ということでございます。

 右側の1ページでございますけれども、まず「1.企業年金部会における議論」でございます。

 1つ目の○は、企業年金制度の目的、すなわち高齢期における所得の確保に係る自主的な努力の支援、公的年金の給付と相まって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与するといったことを書かせていただいた上で、公的年金を補完し自助努力を促進する企業年金制度などの重要性というのが相対的に高まっていくということを記載させていただいてございます。

 2つ目の○は、先進諸国におきましても公的年金と私的年金を組み合わせて老後の所得確保を図る方向ということが進められているということでございます。

 3つ目の○は、2ページにかかりますが、働き方の多様化が進む中で老後に向けた個人の自助努力が柔軟に行える仕組みが求められているということでございます。

 2ページ目の1つ目の○は、DB法、DC法ができましてから10年余り経過していること、あるいはこの10年で適格退職年金の廃止、厚年基金制度の見直しなどがございまして、状況が大きく変化しているということでございます。

 その次の○は企業年金の普及状況ですけれども、厚年被保険者に占める割合が40%に満たない。個人型DCも加入可能な方の中で0.5%ということでございますので、企業年金制度の普及率の向上ということが一つの課題だということが書いてございます。

 それらを受けまして次の○ですけれども、こうした企業年金をめぐる状況、あるいは社会経済情勢の変化を踏まえて企業年金制度のさらなる普及・拡大を図り、公的年金制度を補完する役割を強化するためには全体的な見直しを行う時期になっているのではないかということでございます。

 昨年6月より11回にわたりまして議論を重ね、きょうは12回目になるわけでございますが、3ページに参りますが、事項によってはおおむね委員の皆様の方向性が一致したもの、あるいは引き続き議論すべきものとさまざまでございますけれども、設定していただいた検討課題について一巡の議論をしていただいたことから、一定の整理をさせていただいたものでございます。

 3ページ目の「2.企業年金制度等の普及・拡大に向けた見直しの方向性」ですけれども、○で書いていますのは、7月の第7回企業年金部会において検討課題を設定していただいたということでございます。

 4ページに進みまして、この検討課題に沿って議論していただきましたけれども、おおむね委員の皆様の意見が一致して、見直しを行うべきものということで(1)~(6)の6つに整理をさせていただいてございます。

 「(1)中小企業向けの取組」ということで、2つ目の○を見ていただきますと、企業年金の実施率が低下傾向にある。そういう中で特に中小企業が取り組みやすい制度設計が重要だということでございます。

 具体的には次の○で書いていますが「「1」DB関係」としては、受託保証型DBについて手続の緩和等を進めるということでございますし、「「2」DC関係」につきましては3点掲げさせていただいていますけれども、投資教育の共同実施、簡易型DC制度の創設、個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度の創設といったことを書かさせていただいてございます。

 5ページに進みまして「(2)柔軟で弾力的な給付設計」、いわゆるハイブリッドのところでございますけれども、こうした給付設計については、企業年金の選択肢を拡大し企業年金の普及・拡大につながるものということですので、こうした給付設計についても制度導入も視野に入れて引き続き検討すべきとさせていただいてございます。

 「(3)ライフコースの多様化への対応」ということで、「1」は「個人型DCの加入対象拡大」でございます。最初の○で書かせていただいていますけれども、現在個人DCに加入することができない第3号被保険者、企業年金の加入者、あるいは公務員共済等の加入者についても個人型DCへの加入を検討すべきであるとさせていただいてございます。

 6ページの「「2」ポータビリティ(制度間の資産移換)の拡充」でございます。ここのところも制度間、DB、DC、中退共間のポータビリティについては、現場のニーズを踏まえながら、それぞれの制度が税制上の優遇措置を受けている考え方を考慮した上で拡充すべきであるとさせていただいてございます。

 次は「(4)確定拠出年金の運用改善の促進」ということで、最初の○は、今、物価上昇の見通しが示されているということですので、運用利回りが物価上昇を下回る運用を続けた場合には、DC資産の実質的な価値が減少して将来の年金給付において期待された実質的な水準を満たせない可能性があるのではないかということ。

 次の○で、加入者がみずからの運用状況について把握されていない方が多いといったことで、DCの運用に関しての課題を2つ挙げさせていただいてございます。

 7ページに参りまして、具体的な方策でございますが「「1」加入者の投資知識等の向上」ということで、まず、DCの投資教育について充実させる方向で検討すべきであるとさせていただきまして、具体的には継続投資教育についての事業主の努力義務化、投資教育全体の内容の見直しといったことを書かせていただいてございます。

 3つ目の○でございますけれども、加入者のDCへの意識を向上させるということで、DCの資産額通知について関心を高めるための措置等を講ずべきとさせていただいてございます。

 「「2」運用商品提供数の見直し促進」ですけれども、加入者が選択しやすいように、運用商品提供数については一定の範囲内に抑制するような措置を検討してもよいのではないかとさせていただいてございます。

 8ページ目に「「3」長期の年金運用として適切な運用方法の促進」というのを書かせていただいています。

 最初の○は、安全かつ効率的な運用が求められるということから、資産分散・時間分散効果のある分散投資を促進していくことが必要であるとさせていただいて、具体的には(1)と(2)で書かせていただいております。

 「(1)商品提供に関する規制の見直し」ということで、9ページにかかりますけれども、分散投資に資するリスク・リターン特性の異なる商品提供を促進するため、そうした趣旨を法律上明確化するということ、元本確保型の商品提供義務については義務とせずに、法の趣旨を踏まえた上での労使の判断に委ねることとするということを書かせていただいてございます。

 「(2)あらかじめ定められた運用方法に関する規定の整備」ですけれども、いわゆるデフォルト商品による運用方法につきましては、最初の○でデフォルト商品による運用方法について法律上の整備を行う必要があるとさせていただいています。

 2つ目の○では、デフォルト商品を設定する場合には、一定の基準に基づいて分散投資効果が見込まれる商品を設定することを努力義務とするということを書かせていただいてございます。

10ページ、5つ目でございますが「(5)企業年金のガバナンス」ということでございます。

 企業年金制度を長期にわたり適切に運営するためには、制度を健全に運営するための体制の整備、いわゆるガバナンスの確保が必要であるとさせていただいていまして、具体的には「「1」組織・行為準則」「「2」監査」「「3」資産運用ルール」「「4」加入者への情報開示」といったことについて、それぞれ議論していただいたことを書かせていただいてございます。

12ページの「(6)その他」としまして、1つ目の○では、DCの拠出期間規制の年単位化、あるいは手続の規制緩和等についても、できるものから可能な限り速やかに実現すべきであるとしてございます。

 2つ目の○では、DBの拠出弾力化についても、制度の見直しの実施時期と合わせて実施できるように進めていくべきとさせていただいてございます。

13ページでは、個人型DCの普及・促進という意味で、関係機関と協力して個人型DCの認知度を高めていく必要性について書かせていただいてございます。

 「3.企業年金制度の普及・拡大に向けた今後の検討課題」ということで、引き続き議論が必要であり、今後の検討課題とさせていただいたものとして「(1)企業年金制度における拠出時・給付時の仕組みのあり方」、いわゆるイコールフッティングのところで議論をしていただいたものを挙げさせていただいております。

14ページには「(2)企業年金制度等に関する税制のあり方」ということについても、今後の検討課題として挙げさせていただいてございます。

15ページの「4.おわりに」の最後の○ですけれども、当然、今回で議論が終わるものではなく、これをベースに今後も制度の現状、課題を確認しつつ引き続き議論を行っていくべきものと整理をさせていただいてございます。

16ページには御議論いただきました委員の名簿、17ページには企業年金制度の見直しについて御議論いただいた6月からの議論の実績を掲げさせていただいてございます。

18ページ以降は、参考といたしまして、一昨日、閣議決定されました平成27年度の税制改正大綱の企業年金関係部分の抜粋を載せさせていただいています。

18ページ、19ページは文字だけになりましたので、資料2に少し税制関係について資料を用意させていただいてございます。

 1ページに「企業年金制度等の見直しに伴う税制上の所要の措置」ということで大きく4点書いてございます。

 1つ目は「個人型確定拠出年金(個人型DC)への小規模事業主掛金納付制度の創設」、2つ目は「個人型確定拠出年金(個人型DC)の加入可能範囲の拡大」、3つ目は「企業年金等のポータビリティの拡充」、4つ目が「確定拠出年金(DC)の拠出限度額の年単位化」ということでございます。

 それぞれ次のページ以降に資料をつけてございます。

 次のページの小規模事業主掛金納付制度は、この部会に出させていただいた資料と変わってございませんので省かせていただきます。

 1枚おめくりいただきますと「個人型DCの加入対象拡大、拠出限度額の見直しのイメージ」の図が出てまいります。新たに加入可能となるものについて、少し色を塗らせていただいてございます。

 左のほうからいきますと、第3号被保険者が新たに加入可能となるわけでございますけれども、そこの拠出限度額は年額27.6万円、現在、企業年金がない厚年の被保険者と同じ水準ということでございます。

 次に、企業型DCのみに加入されている方につきましては年額24.0万円ということでございますし、企業型DC、DBを両方されている方、あるいはDBのみの方、公務員の方については年額14万4,000円ということになってございます。

 4ページですが、企業型DCの企業においても個人型DCを導入することができるわけですけれども、この場合には3つの選択肢のうちいずれかを規約によって選択できるということを想定してございます。

 「1」と「2」は従前からできました事業主拠出のみと事業主拠出+マッチング拠出をする場合でございますけれども、それに加えて「3」は事業主拠出と個人型DCができるようになるといったような概念図でございます。

 次のページ以降は、この企業年金部会で出させていただいた資料ですので説明は省略いたしますが、ポータビリティの関係、最後のページに年単位化のイメージを掲げさせていただいております。

 私からの説明は以上でございます。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明につきまして、委員の皆様から御意見等をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 では、半沢委員。

 

○半沢委員

 取りまとめの御説明、ありがとうございました。

 これまでの議論が取りまとめられていますが、内容の中で特に今回はDCに関するさまざまな大きな見直しというのが取り上げられていると感じております。

 そのような意味においては、個人にリスクをとらせる方向での見直しというものも多く含まれているわけです。加入者が過度なリスクを負わないように、これから企業年金に関して検討していくに当たって、労使がそれぞれきちんと仕組みの決定に関与して、十分にそれを従業員の皆さんに周知しながら、加入者自身の意識を高める努力も行わなくてはいけないということを改めて感じた次第です。

 そのような意味において、継続投資教育の努力義務化、ポータビリティの拡充というのが盛り込まれた点については、従業員の投資に関する理解がさらに深まっていく可能性があるのではないかとも思っているところです。

 私どもは、DBについて、安心という観点から拡充・普及させていきたいという意見を述べてきたわけですが、今回のDBに関する整理の中ではガバナンス強化というベクトルが示されたと思っております。

 その中で、運用の基本方針の全文開示は明記されましたが、労使の関与のあり方については意見の紹介という形でとどまっていると思っていますので、今後、具体化に向けた議論をさらに進めていく必要があるのではないかと感じているところです。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 ほかに。

 山本委員。

 

○山本委員

 ありがとうございます。

 これまでの議論をおまとめいただきまして、全体像が大変よくわかりました。

 いずれにいたしましても、厚生年金基金等が組織的に少し違った形を求めていくということになって、今後、公的年金を補完するものとしての企業年金のありようが問われ、その役割、重要性が問われてくると理解されている中で、このことについては引き続き重要な要素として、もう一つは、自助努力とのバランスでいわゆる老後の生活のありようをどのようにそれぞれの方の一つのビジョニングをしていくのかというところが、現在もっと広報も行き届いてこれからの人生イメージというものを描いていく、そういう具体性に結びつけていくことが重要かと思いました。

 その中で、私ども中小企業等の運営から見ますと、企業年金に加入するに当たって大企業と中小企業の格差が広がったり、中小企業ですと企業年金に加入していく道のりが非常に見えにくいということになったりして、企業年金の利益を受けるところが中小企業は取り残されていくということがあってはいけないということを常々感じておりました。

 4ページの「(1)中小企業向けの取組」のところを拝見いたしますと、30~99名の企業では18.6%ということで低い状況にあるということで、今後、これが上向きのシフトをとっていくということが恐らく必要なことであろうかと思われますが、そのときに、2番目の○のところでの中小企業、これは中小企業の中でも零細からいろいろ分類があると思いますけれども、やはり事務負担が過大にならないような配慮が必要だと思いまして、ここでは「取組みやすい制度設計」と書かれておりますが、同時に公的団体のような、例えば商工会議所もそうですが、これを商工会議所のビジネスにするという意味で申し上げるのではなく、中小はなかなか企業年金に取りつく道しるべがないとした場合に、公的団体がそういうことに対する一つの窓口になっていくとか、あるいは投資教育の必要性等もございますけれども、これらも自力でどこまでやれるか、負担に耐え得るかという疑念もございます。

 事務負担、投資教育ということを集団でやることのできる公的機関があれば、そういうところにそういうものを依頼もできて、したがって、企業年金に入っていきやすい道が見えやすくなるということをぜひお考えいただいて、2番目の○の「事務負担の点で取組みやすい制度設計」というところで、これらになじみやすい団体等の加入を促進するためのサービス業務のようなものを拡大し、それを活用することができるという道もまたあって、それが加入するときのコストの低減にもつながるということもありますので、そんなことも含めて、このことをお考えいただくといいのではないかということを感じたわけであります。

 もう一つは、運用の中の、中小企業だけのことではないのですけれども、9ページの「分散投資に死するリスク・リターン特性の異なる商品の提供」ということで、低運用益の中だけですとこれからの将来の年金のあり方を支えていくわけにはいかないというので、ハイリスクではないですが、今、リスク性のあるものも含めて将来の利回りを高めていこうということで日本中が動こうとしているのはよく理解できるわけでございますけれども、一方でそこには逆のリスクも当然はらんでいるわけですから、そう考えると元本確保型商品は提供義務にする必要はないと思いますが、選択肢には入れるということは書いておく必要はあるのかなと。

 必ずしもそれを選びなさいという義務ではないのですが、一応、意向によっては元本確保型の商品も選べるという道のりもその中の一部として盛り込んでおく必要が恐らくあるのではないか。全てがこのリスク・リターン型のものだけに特化されていくように余り色濃く動き過ぎないような若干の押さえも必要ではないかなと、こんなことを感じたのが2点目でございます。

 全体を拝見した中で気がつきましたところは以上のようなことでございますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 白波瀬委員。

 

○白波瀬委員

 取りまとめ、ありがとうございました。

 今「自助努力」という言葉が出たのですけれども、一連の企業年金についての議論をしたときに、基本的には社会保障制度本体の話といつも絡んできまして、やはり自助、公助、共助という3つの位置づけを、これだけ高齢化が進んだ今、いま一度見直すべきときに来ていて、その意味で企業年金の議論というのは、恐らく今回も非常に重要な位置づけにあると思うのですが、将来的にもますます重要になるであろうと思います。

 その意味で、今まで限られた人、要するに数字的にも十分に活用できている人というのは少なかったわけですが、その裾野を広げて普及していくということになりますと、幾ら投資教育をしてもその効果というのは必ずしも一様ではございませんで、そこはある程度もうこのあたりはしようがないかなというところがありますので、現実的には制度設計としてはその選択に対して余り過度の期待は持てないという状況がございますので、もちろん今、元本保証というのを選択肢に入れるかどうかという議論も出たのですけれども、ただ、将来に向けてどのような制度設計にするのかというある意味で誘導という形の選択肢の話と、選択できないという状況をいかに極力なくすのかというのは、若干議論としては異なることですので、そういう意味でやはり裾野を広げて普及するという段階では、デフォルト商品の運用というのは、積極的に検討すべきことではないかなと思いますし、適用すべきことではないかなと考えました。

 少しぼやっとしているのですけれども、自助の意味というのを本当にいま一度考えて、すぐ自己責任になったりする傾向にもありますので、ここは重要だと考えました。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ほかにありますでしょうか。

 井戸委員。

 

○井戸委員

 ありがとうございます。

 企業年金の方向性が見えたことで、とてもいい整理をしていただきましてありがとうございました。

 これから投資教育やコストのことなど細かい議論になってくるとは思うのですけれども、私自身、DCを導入されている労働組合の方とか加入者の方から確定拠出年金のセミナーをしてくださいというような御依頼をすごくいただくようになったり、個人的に確定拠出の御相談というのはすごくふえているのです。

 ということは、何もできないのではなくて、マスコミ等で1面に取り上げられているので、関心はすごく高まっていると思うのです。なので、中小企業が取り組みやすいというのもすごく大事ですし、もう一つ、加入者がわかりやすく、お任せではなくて自分自身のこととして意識されているという方がすごくいらっしゃるということです。

 なので、もう10年たっているわけですから、いい形で生きる制度にこれからどんどん育っていってほしいと願っています。

 ありがとうございました。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 鈴木委員。

 

○鈴木委員

 今回大変よく整理していただきまして、ありがとうございます。

 整理はこういうことなのですけれども、やってほしいことを言い出したらもちろん切りがないので、今回の方向性の中で税も一応こういう形で閣議決定されているということですので、この改正に向けて法律が順調に通るということを期待いたします。

 今回、DCについて、どういう立場になっても続けられるということが実現したというのはやはり画期的な前進だと思います。本当にすばらしいと思っています。

 その後のいろいろな要望というのは言い出したら切りがないのですけれども、引き続きということだろうと思います。

 先ほどから出ているデフォルトの設定のところについては、改めて当部会で議論をするというようなことをここで少しお書きいただいていますし、あるいは継続的な検討となりました拠出限度額の話とか給付のあり方とか、ここは本当に物すごく影響のある大きな話だと思いますので、今後十分な議論が尽くされるということを期待したいと思います。

 これは事務局にということでもないのですけれども、この議論はいつも平行線で終わって両論併記になりがちなものですから、少し議論の仕方に何か工夫が要るのではないか。

 具体的に言うと、退職金なのか公的年金の補完なのかとか、そういうところは今までずっと言っているのですけれども、ずっと両論併記になっているので、今後、議論の仕方に少し工夫といいますか、何か要るのではないかなという気がいたしています。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 平川委員。

 

○平川委員

 ありがとうございます。

 今回の議論の整理の中で、中小企業向けの取組として個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度の創設であるとか、個人型DCの加入対象の第3号被保険者等への拡大というのが掲げられておりまして、選択肢としては否定はしないという形になりますけれども、基本的にこれが本当にニーズに合致して制度が有効に機能するかどうかという意味においては、やはり実施後の検証というのは求められるのではないかと思います。

 連合としましては、企業年金につきましてはDBを基本にという姿勢は変わらないわけでありますけれども、今回の見直しによって逆にDBが企業型DCに移ったり、企業型DCが個人型DCに流れてしまうということにならないようにしっかりと対応していく必要があるのではないかと思っています。やはりその辺はしっかりと労使が話し合っていくという姿勢が重要ではないかと思います。

 もう一つ、普及・拡大に向けてなかなか特効薬が見つからないと思いました。ガバナンスを弱くすれば普及しやすいのかというと、逆にまたそれによって大きな問題が出てきますし、その関係をどう整理していくのかということではなかなか難しい課題であったのではないかと思います。

 普及・拡大に向けて今回の制度改正を検証し、さらに何が必要なのかということも議論が必要であると思います。

 現状では企業年金が全ての労働者をカバーしていないということで、やはり労働者間での格差というのが老後の生活において拡大してしまうという懸念もありますので、検証し、さらにどうやって広げていくのかというのが課題ではないかと思っているところであります。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 小林委員。

 

○小林委員

 取りまとめ、ありがとうございました。

 今もお話が出ていましたが、この企業年金部会では企業年金等のさらなる普及・拡大を図るという観点で、事業主による制度の実施や、個人の自助努力をより一層促す方策を検討してきたと認識しています。

 今回整理していただいた諸課題への対応については、今後具体的な措置が検討されていくと思いますが、その際は、単なる規制強化や、あるいは一つの方向に誘導するということではなく、各企業の労使の多様なニーズを幅広くカバーした上で、それぞれの労使が積極的に取り組みたいと思えるような環境を整備していくことを基本スタンスにしていただいて、ポジティブなものになるように検討を進めていただきたいと思います。

 多少細かい点で恐縮ですが、何点か確認させてください。1つは、先ほどもご意見が出ていたデフォルト商品に関する規定についてです。基本的にデフォルト商品の設定については、それぞれ個社労使の制度運営実態もありますので、個々に状況に応じて判断できる枠組みにすべきではないかと思います。あわせて事業主の立場で見れば、デフォルト商品を元本確保型にしても、あるいはリスク性のものにしても、どちらの選択肢をとっても、これまで議論がありましたように一定の訴訟リスクを負うことになると思います。

 したがって、そうしたリスクがあることについてもあらかじめ整理しておくべきではないかと思います。まとめにも書いていただいているように、現状不明確だと言われている法律上の位置づけや、事業主の責務についても具体的に議論をしていくと理解していますが、それでよいか改めて確認をさせてください。

 もう一つは、改めての意見の具申という形になりますが、運用商品提供数の見直しの促進に関連して、これまでの部会でも申し上げてきましたが、運用商品の除外については、商品提供数の上限を設定するということとの兼ね合いだけではなく、よりよいDC制度の運営を実現していくために加入者等の利益を保護・拡充するという観点からも非常に重要な課題ではないかと認識しています。

 例えば信託報酬が低廉な商品への入れ替えに関して言えば、制度導入時点ではそもそも商品の提供がなく選択肢としてとり得なかったという状況もあります。あるいは中長期的な加入者等の運用状況を踏まえて、ラインアップを見直しする必要性も出てくるわけであり、実効性を持って柔軟かつ機動的に商品の見直しや入れ替えを行えるような仕組みや手続の手当てについて、ぜひとも実現していただきたいと思っております。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 では、臼杵委員。

 

○臼杵委員

 取りまとめのほう、ありがとうございます。

 昨年の9月からかなりインテンシブに議論を積み重ねてきたのではないかと思います。資料のほうも充実したものをつくっていただいて、現段階での最終的なものとしてきちんとまとめていただいたのではないかと思います。

 意見というか、感想めいて恐縮なのですが、まず1つは、中小企業の実施率が低いと先ほども御指摘がございましたけれども、厚年基金の解散が非常に速いペースでどうも進みそうだというようなことも漏れ聞いておりますので、この辺は特に力を入れてできるだけ早い段階で実施していただく。

 ただ、先ほどもありましたが、実際に効果がどのぐらいあるかというのもありますので、PDCAというのをやりながらまたどんどんよいものにしていっていただければと思っている次第です。

 個人向けに関しましては、今回非常に加入対象を広げていただいて、これも皆さんから御意見があったところですけれども、どういう立場であっても拠出ができるようにしていただいたことは大変いい改正ではなかったかと思います。

 ただ、議論にもございましたように、なかなか現状では普及していないということがありますので、きちんと広報をしていただくとともに、これは今回というよりは将来的な課題だと思うのですが、恐らく金融機関のインセンティブとしては、金額が非常に低いということで、例えば年に10万円とか20万円とかいうレベルですと金融機関が勧誘するというレベルにはなかなかならないということもありますので、これはまさに本当に中長期的だとは思いますけれども、先ほどもお話がありましたように、退職一時金を積極的にDCに入れられるようにしていくということも考える必要があるのかなと思います。

 3つ目は、先ほどから少し議論が出ているデフォルトのところなのですが、9ページにもありますように、一定の基準に基づいた分散投資効果が見込まれる商品ということで、基準の設定については改めて当部会で議論を行うということですので、今の段階でどうこうということもないのかもしれませんけれども、考え方としてはやはり基本は労使合意なのですが、労使で何も考えずにというか、思考をとめてしまって、その結果として元本確保に行くということは避けたいということだと思うのです。

 なので、リスクなしか、リスクありかということでゼロサムというか、○×で考えるのではなくて、リスクの中でも元本確保に非常に近いリスクのある商品もあれば、株が100%というリスクのある商品もあるわけで、あるいは例えばDBでも債券100%で運用しているDBも別に長期分散に反しているとは言えないわけでありますので、そこは実際に労使の想定利回りが非常に低いようなところでは当然元本確保に近いものでもいいわけでありますので、そこはきちんと労使が思考をとめないで考えて工夫をしていただく。

 その中で、それぞれの労使のお考えに基づいてデフォルトを決めていただくということを妨げるものではないと理解しておりますので、そこは余りリスクなしとリスクありの中でリスクあり商品に誘導しているということではないと理解しておりますし、今後の当部会での議論ということでも、我々も事務局もそこら辺は考えて議論をしていければいいのではないかなと思います。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 村瀬オブザーバー、お願いします。

 

○村瀬オブザーバー

 オブザーバーとしてずっと出席させていただきまして、今回の取りまとめにつきまして御意見を申し上げたいと思います。

 まず、全体の感想でございますが、委員の皆様方の意見を踏まえまして、特にDC制度が先行ですけれども、税制面等を含めまして企業年金制度の普及・拡大に向けて多面的な方向感観が出てきたということに対しては大きく評価をさせていただきたいと思います。

 一方、DB、DCのイコールフッティングという問題で積み残し案件が結構出ておりまして、この件につきましては今後もしっかり御議論をいただきたいと思います。

 一方、中小企業の問題につきまして、連合会としましてもさまざまな形で提案してまいりましたけれども、今回いろいろな形で受け皿ということで提案がございます。

 ただ、具体的にこれが本当に受け皿になり得るのかどうかということは実行してみないとわからないということで、特に厚生年金基金の皆様方については、先ほど臼杵委員からもありましたように、結構、解散が前倒しで来ている中で、早目にこれが本当に受け皿になり得るのかどうかということについて、しっかりフォローをお願いしたい。必要であれば我々も一緒になって力仕事をさせていただいてもいいと思っております。

 一方、今回の提案書の中で、連合会の関連で特にDCの継続教育について出てございます。この件につきましては、先ほど商工会議所の山本委員からもお話がありましたように、どういう形で投資教育をやっていくのか、企業年金連合会がもしやるとしても、多分自分のところだけではできない。商工会議所等と連携を密にしながら、いろいろな検討をしていく必要があるのではなかろうかということだと思っております。本件につきましては、前向きに取り組んでいきたいということで検討を進めているところでございます。

 もう一点、ポータビリティ機能ということで、今回DCとDBの間、中退共の間等も拡大を検討していただいているということでございます。

 企業年金連合会はDBの中脱機能を持っておりまして、DBからDBの中脱につきましては私どもがお受けさせていただくという仕組みができてございます。

 今回DC、DBの移行の問題ということになりますと、仮にDCからDBへ行きますといった場合に、(DCの)中途脱退者について連合会としてお受けさせていただいていく道があるのかどうか。このあたりもしっかり御議論をし、方向感を決めていただきたい。私はできるのではないかと思っております。

 以上でございます。

 

○山崎部会長

 高崎委員。

 

○高崎委員

 議論を整理していただきありがとうございました。

 正直、この企業年金部会で議論させていただく中で、これだけの短期間でかなり広い範囲をカバーした議論をさせていただいたと思っていますが、その中で継続議論の部分も多いのですけれども、そうはいっても具体的な形として法令の改正や税制の改正のほうに盛り込む方向ができた部分もかなりあると思いますので、委員としてこの場に参加させていただいた私としてもよかったなと思っております。

 一方、今、皆さんからもお話が出ていましたけれども、大きな流れでよりよい制度設計をということで今回いろいろな提案をさせていただいている中で、やはりそれが本当に具体的に目指す方向に回っていくのかどうかという点です。

 世の中の環境というのも常に変化し続けておりまして、企業年金のDB、DCの制度ができた当初と現在ではまた大きく変わっていますし、それだからこそ今回のような議論が必要だったのだと思いますけれども、今後も今いいと思っていることが必ずしもそれで話が終わりということではなくて、常にその時々の状況を見ながらいい制度設計を引き続き検討できるように、そのことは意識しながらPDCAを回していくというのが重要だと思っています。

 投資教育とかそういった話も出ていますけれども、これに関しては、今、世の中全体が老後の生活設計やライフスタイルの多様化みたいなところから、やはり資産形成ということの重要性というのはマスコミも含めてかなり露出度が高く、皆さんも意識してきていると思うので、これを機会にこの流れをうまく捉えて、企業年金制度というものについても、今回新しく変わる方向性も含めてよりよく知っていただいて活用していただけるような工夫を、関係されている皆さんにもしていただけたらなと思っております。

 以上です。

 

○山崎部会長

 では、森戸部会長代理、お願いします。

 

○森戸部会長代理

 取りまとめ、ありがとうございます。

 個別の論点については、鈴木委員もおっしゃっていましたけれども、いろいろ言い出すと切りがないところもありますが、1点だけ例のDCのデフォルト商品、デフォルトの運用の話ですね。

 鈴木委員がおっしゃったことは私も基本的に賛成でして、部会での議論での意見でも申し上げたのですけれども、結局、どういうデフォルトが設定されるかというのも恐らく退職給付制度、労働条件の一部なのだと思います。

 なので、何でデフォルトが元本確保なのか、何でこういう想定利回りなのか、そういうことがそれこそ労使協議の中で、もしくはきちんと労働者に説明されていればそれでいいのだと思いますが、そういうことが全然されないのでは本来困るけれども、されないときには何か一定の基準でデフォルトを設定しなければいけないなという流れなのではないかなと思います。

 ですので、ある意味、先ほども申し上げたように、労働条件としての位置づけを明確にしてもらえば本来はそれで足りる。それが皆さんのおっしゃっている労使合意を基本にということだと私は思っております。

 平川委員がおっしゃっていましたが、連合としては基本はDBを押していくというのはよくわかるのですけれども、他方で現実にDCをやっている会社の労働者がいらっしゃるので、従業員側も労働条件としてのDCというものの勉強というか、その位置づけというものを捉えていわば使用者に対抗して議論できるようにしないといけないのだろうと思います。

 それはちょっと個別のことですが、大きな話だと、この報告書は本当に画期的だと思いまして、それは「企業年金等」とか言ってごまかしているのですけれども、要するに個人型DCなんていうのは本来はどう考えても企業年金ではないわけです。

 ですから、企業年金以外のことについてはいっぱい触れて、議論もしていろいろ新しい枠組みもつくったという意味では非常に画期的だし、それは正しい方向といいますか、伝統的な企業年金の枠内だけで議論していたら今の時代はだめなのだということを示しているのだろうと思います。

 これも部会で申し上げたのですけれども、もちろん企業年金の普及は大事ですが、最終的な目標というのは企業年金が普及することなのではなくて、国民一人一人の老後所得保障のシステムが整備される。国民一人一人誰にでもやってくる老後への備えができるような仕組みができることが最終目標だと思います。

 ただ、その中で一番企業年金がやはりボリュームがあり、伝統もあるので、それをまさに労使で労働条件として企業年金をもらえるところはもらってもらえればいい。自助努力の枠を企業年金で埋めるのはもちろん構わないし、それが望ましいのですが、目標はもっと広いところにあるということがこの報告書にも実は基本にあると思いますし、今後もそういう議論をする必要があると思います。

 ですので、企業年金の話の議論なのですが、今後も余り狭い枠にとらわれずに、いろいろ官庁間の縄張りもあるとは思うのですけれども、税制の話であるとか、労働条件を規律する労働法的な話も含め、余りそういう縄張りに関係なく本当に必要な議論をしていけたらいいなと思いました。

 以上です。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 一通り御発言いただいたのですが、まだございますか。

 事務局のほうから、どうぞ。

 

○内山課長

 さまざまな意見をありがとうございました。

 いただいた意見の中で、少しお答えをさせていただきたいところを幾つかお答えさせていただければと思います。

 まず、まとめの項目の中でDCの項目が多いというお話もありましたけれども、例えば5ページを見ていただきますと、DB、いわゆるハイブリッドのところについて、※で書いていますように、労使の判断のもとで少し柔軟な設定が考えられないか。

 その場合に、今DBは企業会計の関係でハードルがあるわけなのですけれども、そこについてもうまく取り扱いができないかということで今後対応を検討し、さらに詰めていく必要があるということを書かせていただいています。

 もう一つ、先ほど簡単に触れさせていただきましたが、DBの関係では12ページの一番下の○でございますけれども、DBの拠出弾力化、すなわちあらかじめ景気変動等のリスクに備えて事前積み立てのようなことができないか。あるいは積み立て不足が生じた場合に、それを解消するための柔軟な掛け金拠出ができないかということ、これを制度の見直し時期、法律等を改正する必要があると思いますので、その施行時期までにあわせて実施ができるように検討を進めるべきであると書かせていただいてございます。

 中小企業が取り組みやすい制度となるようということで御意見をいただきました。これは4ページにも書かせていただいていますけれども、中小企業につきましては、山本委員や村瀬オブザーバーから御指摘がありましたように、事務負担が大きいというところが課題だと考えてございます。

 具体的にはDCのところで簡易型DCあるいは小規模事業主掛金納付制度といったような新たな制度を創設する方向で書かせていただいていますけれども、これにつきましても当然中小企業の事務手続がより簡便になるような工夫をしていく必要があるかなと思ってございます。

 デフォルトのところもたくさん御意見をいただきましたけれども、元本保証の選択肢も当然あるわけでございますし、また、どこまで事業主の責務や法律上の位置づけがというお話もありましたが、9ページの2つ目の○で書かせていただいていますように、基本的にはどのような基準を定めるかは今後の当部会で議論を行っていただきたいと思いますけれども、そうした基準に基づいて分散投資効果が見込まれる商品を設定すること、それを事業主にとっては努力義務化するということをまず定めさせていただければと思っています。

 元本確保型商品につきましては、その次の○ですが、この部会でもさまざまな御意見をいただいていますので、こうした御意見も受けとめさせていただきながら、さらなる詳細な検討を進めさせていただきたいと思ってございます。

 高崎委員や井戸委員から、生きる制度にというお話や今後も世の中の状況が変わっていくというお話もございまして、ここのところは最後の15ページで御紹介させていただきましたように、状況や環境は当然変わっていくものと思いますので、今回の議論の一定の整理をベースにしながら、今後も恐らく不断な制度や課題の認識、それへの対応といったことを続けていかなければいけないのではないかと思ってございます。

 あわせまして、イコールフッティングや拠出時、給付時の仕組みのところで退職金、年金の性格が両論併記になりがちというお話もありましたので、今後改めて議論をしていただく場合には、事務局としてもどのような議論ができるか少し工夫を凝らさせていただきたいと思います。

 全体的には、やはり基本的には全体の方向性ということでまとめさせていただきましたけれども、各企業の労使の状況に合わせた制度設計が選択できるというのが基本だと思っていますので、こうした基本的な方向性をベースにさらにポジティブなもの、取り組みやすいものにするような努力というのも、事務局のほうでも考えさせていただきたいと思ってございます。

 以上です。

 

○山崎部会長

 丁寧な答弁をいただきまして、どうもありがとうございました。

 一通り御意見をいただきましたが、さらにつけ加えることはございますか。

 それでは、ただいまいただきました御意見を踏まえて、必要な修正を私のほうでさせていただきたいと思います。その過程では皆さんにまた御意見を伺うこともあるかと思うのですが、最終的には私に御一任いただくということでよろしいでしょうか。

 

(「異議なし」と声あり)

 

○山崎部会長

 それでは、そのようにさせていただきます。

 事務局におかれましては、この整理案と皆様からの意見等を踏まえて必要な対応をお願いいたします。

 それでは、予定の時間には達しておりませんが、本日の審議についてはそろそろ終了とさせていただきます。

 私のほうから一言御挨拶を申し上げさせていただきます。

 去年6月以来、関係者からのヒアリングも踏まえて事務局のほうで幅広く論点を整理し、その都度詳細な資料を用意していただきました。

 ここまでの議論ができ、きょうお褒めいただいたような整理ができるとは私も思っておりませんでした。毎回自由闊達な御議論をいただきましたこと、ありがたく思っております。

 また、オブザーバーとして参加いただきました村瀬理事長にも、毎回現場の実情を踏まえた貴重な御意見をいただきましたこと、厚くお礼申し上げます。

 この報告書を踏まえて、特に当面急いでいること、また、おおむね意見が一致したことを中心に政府として法案化の方向を考えておられるようでございますが、よろしくお願いします。

 毎回議論にありましたように、公的年金全体の中で給付の抑制は避けられないという状況があります。したがって、国際的な動向でもありますが、企業年金を初めとする私的年金に相当な期待が高まっているという実情があります。

 その一方で、企業年金自体も大きな転換期を迎えているというのも我々の共通認識でございました。そういう中で今回のような議論ができ、しかも具体的な法改正の方向にまで多くの点で意見が一致したということは画期的なことだと思っております。

 ただ、将来に向けては、事務局のほうは当事者である労使の意見が一致しないことには動けませんといつも謙虚におっしゃっているのでございますが、いつまでもそういうことではいけないのだろうと思いまして、鈴木委員からもございましたように、もう少し議論の仕方を工夫してはどうかということでございましたし、事務局もただいま内山課長が考えてみたいということでございましたが、私としましては、こういういい報告書が出たのをきっかけに、資産形成というようなことを考えると国民的な広がりになりますが、関係者の間で幅広い議論をお願いしたいというのが一つでございます。

 もう一つは、お互いに余り余裕がないわけでございます。医療・介護ですと2025年といいます。年金ですともう少し長期を見なければいけないのでしょうが、しかし、早目に準備をしなければいけないという意味では年金も同じでございまして、せっぱ詰まった状況にあるわけでございますから、お互いに立場を超えて共通点を見つけ出す努力をしなければいけないのではないかなという気がしますし、その中で新しい知恵が生まれればいいなと思います。

 世界の動向はということもありますけれども、退職金や企業年金が重要な労働条件の一環であるということを考えますと、やはり日本的なものもあるのかなという気がいたしまして、国際的な動向も踏まえながら日本独自の道も同時に模索しなければいけないような気がしております。

 公的年金が先細りせざるを得ない中で企業年金への期待が高まる。特に日本においては中小企業、低賃金労働者への対応、労働市場が流動化し働き方が多様化する中で、そういった個々人のライフスタイルにも柔軟に対応できる形で企業年金の再編ということが言われるわけでございますが、実はそれに一番的確に対応できるのは公的年金でございます。

 そういう意味では、公的年金の給付抑制は避けられないわけでございますが、公的年金本体の中にあって一定の給付水準を確保する。特に基礎年金部分の水準確保というのは一番大事なことだと思っております。

 幸いにそういった議論が今進んでいるようでございますから、うれしく思いますが、平川委員がいつもおっしゃるように、公的年金の一定の補完ではあるけれども、公的年金にかわるものではないというのは非常に私も大事な御指摘だと思っております。

 引き続き本体の見直しの議論も急いでいただくと同時に、我々としても企業年金を柱にしつつも幅広く私的年金全体の発展のためにお互いに協力し合えればと思います。

 簡単でございますが、私からの御挨拶はこれにとどめさせていただきます。

 あと、年金局長を待っていたのでございますが、間に合わないようでございますので、審議官のほうからかわって御挨拶をお願いいたします。

 

○山崎審議官

 本日は年金局長が出席の予定だったのでございますが、まことによんどころない事情で出席がかないませんでしたので、かわって私のほうから一言御挨拶させていただきます。

 部会長を初めオブザーバーを含めました委員の皆様方におかれましては、これまで半年以上の長きにわたり御議論をいただき大変ありがとうございました。

 本部会は一昨年の9月に設置されまして、第1回~第3回までは厚生年金基金制度の見直しについて御議論いただき、その後、昨年9月の第4回から本日を含め12回にわたりまして企業年金制度等の見直しについて御議論をいただいたところでございます。

 本日取りまとめいただきました議論の整理の「4.おわりに」にも記載されてございますが、これまでの企業年金制度等につきましては、私的年金研究会等で議論が行われたことはあるものの、このような審議会の場で企業年金等に特化して掘り下げた議論をオープンにしていただくということはございませんでした。

 そういう意味では、今回の議論は我が国の企業年金制度等の歴史の中で画期的なものであったと考えております。

 事務局といたしましても、審議会の場で企業年金制度のあり方について継続的に議論していただくのは初めてのことでございますので、その議論に資するものにしなければならないということで多くの資料を用意させていただきました。

 毎回、大部の新規の資料ということで、委員の皆様方にとってはいろいろと御負担をおかけしたことと想像しておりますが、そのかいもありましてか、とてもいい議論を活発に行っていただけたのではないかと存じております。

 このように積極的に前向きに御議論いただけたことにつきまして、企業年金に携わる関係者の皆様からも高く評価いただけたのではないかと受けとめております。

 これまで10数回にわたり御議論いただきました委員の皆様に重ねてお礼を申し上げます。

 また、こうした部会における活発な議論が影響いたしましてか、平成27年度税制改正大綱におきましても、個人型DCの適用拡大など、私どもが要望した内容がほぼ認められました。私的年金の必要性の機運が高まっていると評価することができると存じますが、そのベースになる御議論をいただいたということに改めて感謝申し上げる次第でございます。

 本日取りまとめいただきました議論の整理を踏まえまして、厚生労働省といたしましても、法律案の準備など具体的な見直しについて検討を進めていきたいと思います。

 本日をもって一旦議論の区切りとなりますが、残された課題は多く、今後とも改めて議論をいただく必要があると考えております。

 これまで繰り返し言われてきましたように、企業年金を含む私的年金の重要性はこれから一層高まることが予想されます。

 厚生労働省といたしましては、今後も私的年金の充実に向けた議論を進めていく必要があると考えておりますので、今後とも御指導方よろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。

 

○山崎部会長

 御丁寧な挨拶をいただきましてありがとうございました。

 それでは、次回の開催等につきまして、事務局より連絡はございますでしょうか。

 

○内山課長

 次回の部会の開催日時につきましては、改めて事務局から各委員の御都合をお伺いした上で正式に御案内をお送りいたしますので、よろしくお願いいたします。

 

○山崎部会長

 ありがとうございました。

 それでは、本日の審議を終了いたします。

 御多忙の折、お集まりいただきましてありがとうございました。

 

(了)

 

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