企業年金減額要件の緩和を阻止するための要請書

日本労働組合総連合会総合政策局

局 長 花 井 圭 子 様

                2012年5月16日

〒115-0042 東京都北区志茂2丁目43-1

木村文男方

企業年金の受給権を守る連絡会

代表世話人 佐々木哲夫

      夏野 弘司

 

謹啓 日本労働組合総連合会様におかれましては、「政策・制度 要求と提言」において「賃金の後払いとしての性格と老後の生活保障としての機能を有する企業年金については、安心して確実な給付を受けられる制度を構築する。」という政策を一貫して掲げ、その実現に向けて着実に前進しておられ、私たち企業年金受給者を励ましてこられました。ここに心から敬意を表します。

 私たち企業年金の受給権を守る連絡会(以下では「連絡会」と略称します。)は、企業の一方的な年金減額に反対し、また受給権の完全な保護、支払保証制度の確立を目指すセンターとして活動している団体で、時に応じて貴総合政策局生活福祉局企業年金担当の方と情報・意見交換を行わせてきていただいております。ここに深く御礼を申し上げます。

さて、厚労省は、この度のAIJ問題を奇貨として、企業年金受給者を焦点に年金減額要件の緩和を行おうとしていると新聞で報道されていますが、「厚生年金基金等の資産運用・財政運営に関する有識者会議」第1回会合において厚労省が配布した資料を見ますと、「ご論議いただきたい主な論点(たたき台)」の「積立不足への対応」の項において「給付水準引き下げの基準(理由要件、手続き要件)について、緩和すべきであるとの指摘もあるがどのように考えるか。」と問題提起し、新聞報道を裏付けています。

私たち連絡会は、「給付水準の引き下げ基準の緩和」という動きを深く憂慮し、なんとしてもこの動きを止めさせたいと考えています。別紙「企業年金受給権の完全な保護と支払保証制度の確立を求め、減額要件緩和化を止めさせるための連絡会の見解」には、この問題に対する私たちの基本的考え方を示してあります。どうかお読み下さいまして、減額要件の緩和を止めさせ、企業年金受給権の完全な保護と支払保証制度確立のためにこれまで以上にご協力下さいますよう心からお願い申し上げます。

末筆ながら貴方様と貴連合会の益々のご発展をお祈り申し上げます。

敬具

 

 

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