第39回 社会保障審議会企業年金・個人年金部会 議事録

日時

令和6年12月26日(木)10:00~12:00

場所

全国都市会館 3階 第1会議室

出席者

森戸部会長   渡邊部会長代理   岩城委員   大江委員   金子委員   小林(由)委員

小林(洋)委員   島村委員   谷内委員   原田委員   藤澤委員   松田委員

水崎委員(オンライン)

(オブザーバー)

鮫島企業年金連合会理事長   松下国民年金基金連合会理事長

議題

社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理について

議事

議事内容

○森戸部会長 皆さん、おはようございます。ちょっと定刻にはまだ早いですけれども、皆さんおそろいですので、ただいまより第39回「社会保障審議会企業年金・個人年金部会」を開催いたします。お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。

 本日ですが、山口委員が御欠席、水崎委員はオンラインで御参加いただいております。

 御出席いただきました委員の方が3分の1を超えていますので、会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。

 それでは早速、議事に入らせていただきたいと思いますが、まずは事務局から資料の確認をお願いいたします。

○海老企業年金・個人年金課長 資料の確認をさせていただきます。

 本日の資料といたしましては、資料1「社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理(案)」。

 参考資料1「令和7年度税制改正に関する参考資料」。

 参考資料2「企業年金・個人年金部会委員名簿」を用意しております。御確認ください。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 それでは、議題に入りたいと思います。カメラの方がいらっしゃいましたら、ここで退室をお願いいたします。

(カメラ退室)

○森戸部会長 本日は、「社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理(案)について」を議題といたします。

 まずは事務局から説明をお願いいたします。

○海老企業年金・個人年金課長 まず、お手元の資料1を御説明いたします。資料1を御覧ください。「社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理(案)」です。

 3ページを御覧ください。

 まず「I はじめに」ということで、私的年金制度の目的、議論の背景、またその議論の視点についてまとめさせているところです。

 一番下から7行目ぐらいにありますとおり、令和5年4月から令和6年12月まで4回のヒアリングと14回の議論を重ねてきたということを記載しております。

 次のページ、4ページ上になりますけれども、各検討課題について、2年間にわたるこれまでの議論を総括し、ここに「議論の整理」を取りまとめるということで記載しています。

 「なお」のところは、昨年12月に年金部会との合同部会において、両部会の議論の状況などを相互に共有した上で議論を行ったという点に関する記載を追記した上で、今後の議論を行う際に留意すべき事項ということで記載しております。

 それから、4ページの下のIIのところを御覧ください。「拠出・運用・給付の在り方」についてです。

 ○の1つ目は、議論の前提というところで、現役期における働き方やライフコースの多様化、転職者の増加、高齢期の就労拡大・多様化等を踏まえて、企業年金・個人年金制度は公平かつ中立的に豊かな老後生活を実現するためのものである必要があるといった観点から議論を行ったということで記載しております。

 まず1つ目「1 iDeCo加入可能年齢の上限の引上げ」についてです。

 1つ目の○にありますとおり、iDeCo加入可能年齢の上限の引上げに関しましては、令和4年11月の「資産所得倍増プラン」において、70歳未満に引き上げるといったところが記載されておりまして、それを踏まえつつ、必要な措置を講ずるということで具体的な内容について検討を行ってきたところです。

 次に5ページです。1つ目の○のところ、これは議論の前提ですけれども、現行のiDeCoの加入者は、国民年金被保険者であって、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していない者であることとされている。このため、70歳までの引上げに関しては、国民年金被保険者以外の者についてiDeCoに加入するための要件を検討する必要があるということで御議論をいただいたところです。その際、私的年金が公的年金の上乗せであるというところ、また、その公的年金改正の議論も考慮しつつ、具体的な要件を定める必要があるということで御議論をいただきました。また、長期的な老後の資産形成を促進し、働き方に中立的で、かつ加入者にとってシンプルで分かりやすい制度とする観点も重要であるというところを記載しております。

 次の○です。このため、現在の要件である国民年金被保険者に加え、公的年金への保険料を納めつつ、上乗せとしての私的年金に加入してきた者が、引き続き老後の資産形成を継続できるよう、60歳から70歳までのiDeCoを活用した老後の資産形成を継続しようとする者であって、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していない者にiDeCoの加入・継続拠出を認めることとするべきであると記載しております。

 次に「2 iDeCo受給開始可能年齢の上限の引上げ」についてです。

 ○の1つ目、「資産所得倍増プラン」において、現在75歳となっている者に関する上限の引上げを検討し、結論を得ることとされていることを踏まえて、検討を行ったとしております。

 2つ目の○のところは、受給開始可能年齢というのが、iDeCoは老後の所得確保のための制度でありますので、遺産形成でなく加入者自身の老後の生活のために受給・活用されることを目的としており、加入者自身が適切に判断をし、自らの意思で決定することが望ましい。このため、今、75歳という上限が定められているということを記載しております。

 3つ目の○、現在の75歳という上限に関しては、令和2年の法改正において、公的年金の受給開始時期の選択肢の拡大に併せて、70歳から75歳に引き上がったところです。これは令和4年5月から施行されたところでして、実際に、受給開始可能年齢の上限である75歳に到達し、自動的に裁定開始となる者は、令和9年4月以降に生じるということを記載しております。

 次の○です。受給開始可能年齢の引上げに関する観点として、次のページに行っていただいて、現在でもその手続が困難であるといったところ、あるいは引き上げたときの実務上の課題を勘案する必要があるという御指摘。また、令和5年の施行後の70歳以降に受給を開始する者の状況も明らかではないといったような状況を記載しております。

 6ページ、1つ目の○、このため、iDeCoの受給開始可能年齢の上限は引き続き75歳とし、令和9年4月以降の70歳以降で受給を開始する者の状況等を見極めた上で、受給開始可能年齢をさらに引き上げるかどうかについて丁寧に議論していくべきであると記載をしております。

 6ページ、「3 拠出限度額」についてです。拠出限度額に関しては、働き方やライフコースの変化等に伴い、企業年金・個人年金の充実を図る必要性が高まっている中の検討ということと、あと、資産所得倍増プラン等におけるiDeCoの拠出限度額の引き上げといったことを踏まえて検討を行った旨を記載しております。

 (1)個人型確定拠出年金(iDeCo)の拠出限度額についてです。

 1つ目の○は、iDeCoの拠出限度額、1号、2号、3号それぞれ制度創設以降、2017年以降、2010年以降、見直されていないという状況を記載しております。

 2つ目の○、拠出の実態というところで、第2号被保険者の半分以上が拠出限度額の上限まで拠出しているということを記載しております。

 3つ目の○では、第2号被保険者間でも制度的に差異があるということで、企業年金を含めた私的年金全体の拠出額に差が生じているということを記載しております。

 次に4つ目の○のところは、私的年金の拠出の在り方の検討をする際には、働き方や勤め先の違いによって有利・不利が生じない制度とするといった視点、シンプルな制度とするといった視点が重要ということを記載しております。

 その次の○、このため、iDeCoの第2号被保険者の拠出限度額について、企業年金がない場合や、事業主掛金が少ない場合であっても、企業年金と合わせた共通の拠出限度額まで拠出できるよう見直しを行うと記載をしております。

 また、iDeCoの拠出限度額については、後述する企業型DCの拠出限度額と合わせ、経済・社会情勢の変化を踏まえた見直しを行うべきである、その際、自助努力への支援の拡充が、企業の企業年金の実施に対する意欲をそぐことがないよう、企業年金や中小事業主掛金納付制度(iDeCoプラス)の普及推進も併せて行うべきである。

 次の○です。iDeCo加入可能年齢の上限の引上げに関して、60歳から70歳まで引き上げる際には、労働者間の格差が広がらないように留意しつつ、現行制度との連続性や加入者間の公平性、分かりやすさの観点も踏まえて、当該区分に該当する者に共通の拠出限度額を設定するべきであるとしております。

 (2)企業型DCの拠出限度額についてです。

 1つ目の○は、今の限度額の考え方を記載しています。

 2つ目の○、企業型DCの拠出の実態として、事業主掛金が1万円以下の者が半数程度ある一方で、上限に達する方もいらっしゃるといったこと、年齢が上がるにつれて増加する傾向にあることを記載しております。

 3つ目の○、今の限度額は2014年に設定されたということで、10年以上見直されていない。その間の賃金水準等の実勢を踏まえた保険料率の算定基礎の見直しを検討するといった視点も重要であるということを記載しております。

 その次の○、このため、企業型DCの拠出限度額について、賃金の上昇等の経済・社会情勢の変化を踏まえた見直しを行うべきであるとしております。

 次の○、企業型DCのマッチング拠出における加入者掛金の限度額、事業主拠出が原則であるという企業年金の性質を踏まえて、DBと同様に事業主掛金の上限額を超えない範囲で認めることとされていたという実態を書いています。

 次の○、若年者ですとか勤続年数が短い方が多く出せないというような現状があるということを記載しております。

 次に8ページになります。1つ目の○、iDeCoの拠出限度額について、第2号被保険者において企業年金と合わせた共通の拠出限度額を設定する場合には、iDeCoを選択するかマッチング拠出を選択するかによって、従業員の自助努力として拠出できる額に差異が生じるということを記載しております。

 また、2つ目の○、マッチング拠出の使いにくさを回避するため、企業側がいわゆる選択制を活用するケースがあるとの指摘もあるとしております。

 3つ目の○、事業主拠出が原則であるという企業年金の性質を前提としつつも、マッチング拠出をめぐる現状や第2号被保険者の拠出限度額の見直しの方向性も踏まえ、総合的に従業員の老後の所得保障を手厚くするという趣旨からは、企業型DCのマッチング拠出について、事業主掛金額を超えられないとする制限を見直す必要がある。この際、企業型DCは事業主の拠出を基本とする企業年金制度であることに十分に留意し、事業主が拠出額を増やすインセンティブが阻害される結果とならないよう、企業年金の普及推進も併せて行うなどの対応が必要であるとしております。

 次に「(3)今後の検討」についてです。

 1つ目の○ですけれども、現在の拠出限度額の考え方、これに関して様々な視点から見直すべき、検討するべきという御指摘もいただいていたところですので、諸外国等の制度も参考にしながら、拠出限度額の在り方について引き続き検討を行う必要があるということを記載しております。

 2つ目の○、その際、税制の議論において、私的年金や退職給付の在り方について、拠出・運用・給付の各段階を通じた包括的な見直しが求められている点も踏まえつつ、中長期的には、キャッチアップ拠出や生涯拠出限度額といった拠出の仕組みについても、引き続き検討を深めるべきであるとしております。

 次の○、また、iDeCoの最低拠出限度額を5,000円としていることにつき、iDeCoプラス未実施の中小企業支援や若年層への加入促進の観点から引下げを行うべきとの意見があった。実務上の課題やコスト面への影響も踏まえつつ、引き続き検討すべきであると記載をしております。

 次に9ページになります。国民年金基金制度の加入対象の在り方に関しては、自営業者の厚生年金に相当するものとして創設された制度であり、国民年金の付加年金を代行するものであることを勘案し、公的年金に係る検討状況を踏まえつつ、引き続き検討すべきであるとしております。

 次に「4 運用期間中の税制」についてです。

 1つ目の○は、特別法人税の考え方を記載しております。

 2つ目の○、特別法人税については、企業年金の導入の際の障壁となっていることや、諸外国の状況、あるいはDBや企業型DCの掛金、給付の仕組みを考えた際の特別法人税をかける必要があるのかどうかということについて検討を行っていくべきである。また、実務的な影響や退職後の資産形成へ及ぼす影響も踏まえて検討する必要があるといったことを記載しております。

 「5 給付の在り方」です。

 1つ目の○、現在のDB・DCの給付は、終身年金、有期年金、一時年金と組み合わせて受け取ることができるということを記載しております。

 2つ目の○、受給者はこれからますます増えていくことが見込まれるということを記載しております。

 3つ目の○、この点に関して、高齢期の安定した所得の保障という観点で、年金受け取りについて、あるいは一時金の受け取りについて、受け取りの仕方についての御意見をいただいていたところを記載しております。

 次に10ページになります。2つ目の○、これらを踏まえ、給付の在り方については、受取の現状、継続投資教育の状況に加え、税制の議論も踏まえつつ、引き続き検討を行うべきであるとしております。

 次に、「III 私的年金の普及・促進のための取組」についてです。私的年金制度、やはり普及促進が大事だということで、部会で御議論をいただいておりますので、そちらについてまとめております。

 まず、「1 中小企業における私的年金の活用のための環境整備」というところです。

 1つ目の○は、中小企業において企業年金の実施状況が低いというところで、制度的な対応を行ってきたという経緯を記載しております。

 2つ目の○、これまでの制度改正の経緯ですが、簡易型DC、iDeCoプラスなどを導入してきたといったような経緯や、簡易型DCについては利用実績がないといったところ、iDeCoプラスについては7,400事業主に導入されていること、他方、制度的な位置づけはないけれども、総合型DCの活用が増えているといったところを記載しております。

 こうした状況を踏まえ、中小企業におけるDC活用のための方策について検討を行ったと記載しております。

 (1)がまず簡易型DCについてです。

 1つ目の○ですけれども、簡易型DCについては、もともと2018年に導入されたのですけれども、創設された後、利用実績はないということです。

 2つ目の○、利用実績がない背景としては、設立条件のパッケージ化がニーズに合っていなかったということが考えられると記載しております。

 3つ目の○、このため、簡易型DCで適用されていた手続の簡素化のうち、一部については通常の企業型DCに適用することで、通常の企業型DCについて中小企業を含めた事業主全体が取り組みやすい設計に改善し、簡易型DCについては、通常の企業型DCに統合するべきであるとしております。

 次に(2)中小企業主掛金納付制度(iDeCoプラス)についてです。

 1つ目の○はiDeCoプラスの状況を書いておりますが、iDeCoプラスは、300人以下の事業主が、iDeCoに加入する従業員の掛金に追加的に拠出する制度で、DBや企業型DCなどの企業年金の導入にハードルを感じる中小企業にとって、非常に重要なものだということを記載しております。

 2つ目の○、iDeCoプラスに関しては、令和2年制度改正において、100人以下から300人以下に拡大をしたこと、その際の附則の検討規定において、中小事業主の範囲について検討を加えることとされたことを記載しております。

 3つ目の○、iDeCoプラスを実施できる中小事業主の範囲というところで、現行の300人以下というのは全厚生年金保険適用事業所の99%をカバーしていること。また、現在の実施事業主数は約7,400であるといった実態を記載しております。

 次の○、企業年金の実施が困難な中小企業が実施できるようにするという制度の創設趣旨や現在のiDeCoプラスの導入状況を踏まえると、iDeCoプラスを実施できる中小事業主の範囲については、引き続き300人以下とすることとし、まずはiDeCoプラスの存在を中小事業主に広く認識してもらうための普及促進や加入者の増加に取り組むべきであるとしております。

 なお、次の○、iDeCoプラスとDBの併用に関しては、賛否御議論あったところですので、事業主のニーズも踏まえつつ、慎重に検討を行うべきであると記載をしております。

 次に「(3)総合型DC」についてです。

 総合型DCについて、1つ目の○ですけれども、中小企業において、法令上の定義はないけれども、総合型DCというものの活用が進んでいるという実態があると記載しております。

 次の12ページ、その役割は通常の事業主と変わらないけれども、実態というのは様々であると記載しております。

 12ページの○、このため、総合型DBの規定を参考に、業務・資本金等の密接な関係等を有していない2以上の事業主が一つの企業型DCを実施している場合は、総合型DCとして制度上位置づけ、実態を把握するべきである。総合型DCの実態を踏まえつつ、取組の様々な改善の方策についても引き続き検討を行うべきである。その際、事業主に過度な負担とならないように配慮しつつ、普及促進との両立を図るべきであると記載しております。

 次の○のところは、総合型DCは中小企業の活用が多いというところで、運用の評価に関する対応には限界があるので、運営管理機関による支援の充実が必要ではないかといった意見があったと記載しております。

 次に、「2 手続の簡素化等」についてです。

 手続の簡素化については、「資産所得倍増プラン」に盛り込まれたところですけれども、こちらについて議論を行ったということを記載しております。

 2つ目の○、この点に関し、手続の簡素化・効率化を進めていく必要がある。あとはマイナンバーカードですとか、統一的なフォーマットですとか、オンライン化、こういったような意見があったと記載しております。

 3つ目の○、これらを踏まえ、加入者の利便性の向上の観点から、引き続き手続の簡素化・効率化に取り組むべきであると記載しております。

 次の○、また、制度の見直しの検討に際しては、手続の簡素化・効率化の観点を踏まえるとともに、関係機関における事務負担も考慮した対応を検討するべきであると記載をしております。

 次に、12ページの一番下、「3 制度間の年金試算の移換(ポータビリティ)の拡充」についてです。

 13ページになります。制度間のポータビリティをこれまで拡充した経緯を1つ目の○に記載しています。

 2つ目の○、この点に関して、拡充を推進するべきという意見があったということ。制度の実施状況を踏まえつつ、引き続き検討を行うべきであると記載をしております。

 「4 広報等による普及促進」です。

 まず、私的年金の普及促進を図る必要があるということ。

 2つ目の○ですけれども、「資産運用立国実現プラン」においても、J-FLECと関係省庁が連携した取組が求められているということを記載しております。

 3つ目は普及促進の観点というところで、周知の在り方、相談窓口、簡素化等の視点が重要ということを記載しております。

 4つ目の○、このため、金融経済教育推進機構(J-FLEC)や関係省庁とも連携し、さらなる普及促進に向け、学校や企業等の現場における取組拡充、分かりやすい広報に取り組むべきであるとしております。

 次に、「Ⅳ DB・DC制度の環境整備」についてです。

 1つ目の○、私的年金の環境整備、資産形成を促進する観点も含めて、より適切かつ円滑に運営されることが重要というところの記載をしております。

 2つ目の○、「資産運用立国」の取組として「資産運用立国実現プラン」が取りまとめられたこと。また、アセットオーナー・プリンシプルが取りまとめられたといった背景。こういったものも踏まえつつ、DB・DC制度の環境整備について議論を行ったということを記載しております。

 14ページ、「1 加入者のための企業年金の運用の見える化」です。

 1つ目の○は、現状を記載しております。

 2つ目の○です。このため、他社の企業年金の状況を広く一般に公開することによって、企業年金の運用状況について他社との比較・分析を可能にし、これにより、企業年金の実施主体や加入者等が企業年金の運営を改善し、もって、企業年金の加入者の最善の利益に資するようにすることについて、その趣旨に照らした具体的な検討を行ってきたと記載しております。

 3つ目の○、DB・企業型DCの共通の論点として、企業年金の趣旨を踏まえれば、受託者責任の観点が重要であり、一義的には加入者、受給権者のために行われるべきと記載をしております。

 次の○、加入者のための企業年金の運用の見える化については、DBは毎事業年度の事業報告書・決算に関する報告書の報告項目を、DCに関して毎事業年度の事業主報告書・運営管理機関の報告書をベースとするということ。また、新たな報告が必要な事項に関しては、DB・DCとも報告書の項目に追加をするということ。また、事業主等は報告書を厚生労働省に提出し、厚生労働省が集約した上で、一般に公開を行う。その際、他社との比較・分析が行えるよう、DBについてはDB別、DCについては事業主・規約・運営管理機関別に名称が分かる形で公表する。なお、公表に関しては企業年金の規模、個人情報保護の観点にも留意するべきであるとしております。また、報告の提出義務の効率化・迅速化を図るためにオンライン化等を進めるべきであると記載しております。

 次の○、DCの見える化に関してですけれども、運営管理機関ごとに運用の方法の一覧をホームページに記載しているところですけれども、運営管理機関ごとにその公表の在り方が異なっているということ。これに関して、企業や加入者の適切な商品の選択につながるよう、公表の改善について運営管理機関等による取組を促進するべきであるということを記載しております。

 次の○、今後、見える化の具体的な項目を検討する際に留意するべき事項を記載しております。

次に、「2 拠出や給付の見える化」についてです。

 1つ目の○、退職時や受給時に関する手続や受給額等の情報を得て、改めて現在の運用等を見直すことができることが望ましいということを記載しております。

 2つ目の○、拠出や給付の見える化に関する御議論というところで、情報開示を充実させるべきじゃないかといったような御意見がありましたので、そちらを記載しております。

 次の○、iDeCoの拠出限度額についてというところですけれども、公的年金のシミュレーターの活用であったりiDeCoの活用可能額をみんなに知ってもらうべき、こういったような御意見があったということを記載しております。

 次に16ページの1つ目の○、いわゆる年金ダッシュボードについてというところで、年金ダッシュボードに関する御意見もございましたので、こちらも記載しております。

 次の○、これらも踏まえつつ、引き続き検討を行っていくべきであるとしております。

 次に、「3 DBの運用力の向上」についてです。

 運用力の向上に関しては、1つ目の○ですけれども、令和5年末の資産運用立国に関する議論の中で、DBの運用力の向上について、加入者の最善の利益を勘案しつつ誠実かつ公正に業務を遂行するという観点で御議論が行われてきたところです。また、令和6年8月にアセットオーナー・プリンシプルが策定されて、企業年金では受入れについての検討が行われることが期待されているとしております。

 次の○、DBのガバナンス強化についての御意見がありましたので、そちらも記載をさせていただいております。

 次の○、運用力の向上については、加入者のために行われるべきであるといったような意見。また、企業年金の役割から、リターンの極大化だけではなく、リスクの縮小化等を考えていくべきであるといったような運用力の向上に関する御意見を記載させていただいております。

 次の○、これらの議論に加えて、これまで行われてきた金融サービスの提供に関する法律の改正、スチュワードシップ活動の実質化、アセットオーナー・プリンシプルを含む資産運用立国に関する議論等を踏まえて、DBが資産運用力向上のために取り組むことが望ましいと考えられる方向性について示すため、ガイドラインの改訂を行うこととしたとことを記載しております。

 「4 DBの制度設計」についてです。

 1つ目の○、給付減額判定の基準に関する御議論というところで、定年延長に伴い支給開始年齢を引き上げる際に、給付減額と判定されることが定年延長の阻害要因になっているとの指摘であること、手続きを見直すべきとの意見、や手続きは緩和すべきでないとのご意見があったということを記載しております。

 2つ目の○は、見直しを検討する際の観点を記載しております。

 次に18ページ、1つ目の○でございます。これらを踏まえ、定年延長等に伴う給付設計の変更については、引き続き給付減額に関する現行の判定基準を原則としつつ、給付名目額が増加する等の一定の要件を満たす場合であって、対象加入者の3分の2以上で組織する労働組合の合意がある場合に、例外的に給付減額として取り扱わないこととするべきであるということで記載しております。なお、今回、労働組合があるということで前提を記載していたところ、議論の際には、中小企業など労働組合がない企業が多数存在する点を踏まえて、この点について検討するべきという御意見があったこと、要件緩和の是非について、実施状況を踏まえつつ、さらなる検討を行っていくべきであると記載しております。

 次の○、このほか、DBの制度設計に関して、御意見があったことについて記載をさせていただいております。

 次の○は、支払保証制度の導入について、こちらについても引き続き慎重に検討をする必要があるということを記載させていただいています。

 次に、年金バイアウトの導入についても、引き続き慎重に検討を行うこととするということを記載しております。

 次に、「5 DCの運営管理機関、事業主、加入者本人の各段階における適切な運用の方法の選定」についてです。

 まず(1)継続投資教育の充実についてです。こちらは継続投資教育の充実が重要であるとしておりますが、19ページ、○の1つ目、投資教育の内容や手段というところで御意見があった旨を記載させていただいております。

 2つ目の○、iDeCoの投資教育について、これは実施について様々強化をするべきじゃないか、個別の窓口を設けるべきじゃないか、専門家の活用が有効ではないかといったような御意見があったということを記載しております。

 3つ目の○、継続投資教育の状況を踏まえて、さらなる取組が重要であるという意見があったと記載しております。

 次の○、これらの議論を踏まえ、継続投資教育を通じたDCの運営管理機関、事業主、加入者本人の各段階における適切な運用の方法の選定の推進について、引き続き運用の改善や好事例の収集・横展開を図る検討を行うべきである。また、J-FLECと連携し、利用者の金融リテラシーの向上を図っていくべきであるとしております。

 (2)指定運用方法についてです。

 1つ目の○、指定運用方法の設定については、様々御意見があったところですので、そちらについて記載をさせていただいております。

 次に20ページになります。これらの議論を踏まえ、適切な商品の選択や未指図対策について、まずはDCにおける加入時の適切な情報提供や継続投資教育等を通じて、個々人の制度に対する理解や金融リテラシーの向上を目指すこととすべきである。指定運用方法については、DC制度における運用の状況を踏まえながら、制度の趣旨や企業型DCにおける労使の関係に係る課題について改めて整理を行った上で、引き続き慎重に検討するべきであるとしております。

 「6 いわゆる選択制DB・選択制DC」についてです。

 いわゆる選択制DB・DCについては、現状を踏まえた御意見がありましたので、20ページに記載をさせていただいております。

 21ページ、これらの議論を踏まえ、いわゆる選択制DBにおいて、DCと同様に、事業主が従業員に社会保険・雇用保険等の給付額への影響を説明するように、DBの法令解釈通知に追記するべきである。その際に、社会保険制度における給付に影響を及ぼすことについて、労使協議や導入時・加入時に従業員に対して正確な説明が行われるように取組を進める。その際、効果的な説明を行うための資料を事業主に提供する等の環境整備にも配慮する必要がある。いわゆる選択制DB・DCへの対応については、引き続き部会として取るべき対応について議論を行っていくこととすると記載をしております。

 「7 自動移換」についてです。

 1つ目の○は、自動移換の現状の取組と課題についての指摘を記載しております。

 2つ目、これまで様々な対策を行ってきたところですが、自動移換者が増加しているといった現状を書かせていただいています。

 3つ目の○、これを踏まえ、自動移換となった者の移換を促すための施策について検討したということを記載しております。

 4つ目の○に関しては、今の取組は十分機能しているのではないかと評価する意見。また、諸外国の制度なども参考に、制度の見直しを求める意見があったので、記載をしております。

 次に、22ページ、実態というところですけれども、企業型DCの加入者資格喪失者における状況を記載し、退職時に事業主ごとに差異があると考えられ、労働者の理解が促進されるよう、まずは説明に対する強化が重要であるという意見があったと記載しております。

 次の○、これらの議論を踏まえ、事業主が取るべき対応として、企業型DCの加入者資格を喪失する前から喪失時にかけて、資格喪失時に取るべき対応について説明を実施することや、企業型DCの全加入者に対する資格喪失時の個人別管理資産の移換手続等に関する継続的な説明を実施することとするべきであるということ。その際、説明のための環境整備にも配慮する必要があるということ。また、事業主、自動移換の状況の見える化についても取り組むべきであるということを記載しております。

 次の○ですけれども、あわせて、運営管理機関や国民年金基金連合会に対して、自動移換となった者への周知方法の改善を引き続き促すべきということ。また、国民年金基金連合会に対して、自動移換の適切な手数料の設定を促すべきと記載しております。

 次の○、なお、個人別管理資産が少額の者について中途引き出しを認めるべきという意見がありましたので、DCの中途引き出しに係る論点と併せて、引き続き検討を行うべきであるとしております。

 「8 DCの中途引き出し」についてです。

 1つ目の○は、現状の制度を書かせていただいています。

 2つ目の○、中途引き出しについては、対象を広げるべきということと、安易に拡大するべきでない御意見があったと記載しております。

 次に23ページになります。脱退一時金の議論について、公的年金を踏まえて5年以下とされてきたところ、現在、公的年金のほうで議論されていると。5年から8年への引上げが検討されている旨、記載しています。

 次の○、これらを踏まえ、DCの脱退一時金については、公的年金の脱退一時金の見直しの状況や実務も踏まえ、通算拠出期間について5年から8年へ引き上げる等、見直すべきである。また、その他の論点についてはDC制度の目的や実施状況、自動移換の動向等も踏まえて、引き続き検討を深めるべきであると記載をしております。

 なお、DBの中途引き出しに関しては、要件を設けるべきではないという意見がありましたのでその旨を記載しております。

 次が「その他」です。

 「1 健全化法への対応」というところで、23ページから25ページにかけて、健全化法に関しては中間整理での記載を基本に記載させていただいております。23ページ、24ページ、25ページになります。

 25ページの○、このため、受給者等の権利にも配慮しつつ、存続厚生年金基金が解散し、またはほかの企業年金制度等に移行することを求めている健全化法附則第2条の趣旨を踏まえて、諸課題に対する検討をさらに深めていくこととする。

 具体的には諸課題について整理をし、定期的な財政状況等の検証結果も踏まえつつ、さらに検討をしていくということ。その際、移行等の在り方について、労使自身が十分な時間をかけて話し合うことが重要であり、今後、そのような取組を促すことが必要である。また、存続連合会についても、財政的な健全性が維持されているということと、中脱者への給付、企業年金の投資教育や人材育成のための取組などを行っている役割も踏まえて、引き続き検討していくこととするとしております。

 「2 石炭鉱業年金基金」についてです。

 1つ目の○は、石炭鉱業年金基金に関する制度の御説明。

 2つ目は、実態として、今現在1社であるといったこと。今の制度上の課題ということを記載しております。

 3つ目の○のところ、このため、石炭基金について、加入者の意思をより反映できる一般的な制度であるDB制度に移行することが、より加入員・受給者の保護に資することから、石炭基金をDB制度に移行して、年金給付等の権利義務を承継することとし、これをもって石炭鉱業年金基金法を廃止すべきであるとしております。

 最後に、「結びに」というところで、これまでの議論の結びを書かせていただいておりますので、御確認いただければと思います。

 長くなりましたが、資料1については以上です。

 あわせて、参考資料1で「令和7年度税制改正に関する参考資料」を御用意しておりますので、こちらの御説明をできればと思います。

 こちらは1ページ目に概要でまとめておりますが、2ページ、3ページ目に、令和7年度の与党の税制改正大綱の概要、12月20日に公表されたものをつけております。

 こちらの内容ですけれども、1ページのパワーポイントを御覧ください。主な見直し内容というところですが、図を見ていただいて、左側が現在、右側が見直し後です。まず、第2号被保険者に関しては、企業型DCの限度額を、全体5.5万円を6.2万円に引き上げるということ。また、右と左でピンクのところが広がっておりますけれども、企業年金があるところに関しても、iDeCoの拠出限度額について企業年金と併せて6.2万円まで引き上げるということ。企業年金がない方については、2.3万円を6.2万円まで引き上げるということ。また、第1号被保険者に関しても、6.8万円を7.5万円まで引き上げること。こういったようなことで、見直しについて盛り込まれているところです。

 右側のほうが全体の見直し後の数字ですけれども、左側と比べていただいて、ピンクのところです。第2号に関しては、企業年金と併せて、あるいは第2号だけで全体6.2万円まで何らかの形で出せるような仕組み。また、第1号に関してもそうですけれども、全体として0.7万円引き上がっている、このような形に見直しがなされているところです。

 それから、大綱の概要のところに書いてある一番下の○ですけれども、企業型DCのマッチング拠出について、加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えることができないとする要件を廃止すると、このような記載になっています。

 それから、4つ目の○にもありますけれども、60歳以降に引き上がった70歳未満のところに関しても、6.2万円というところで記載をされています。

 それから、次のページに書いておりますのが、個人所得課税の在り方についてということで、今御説明した内容のお話を書いているところですけれども、真ん中のところです。何行目と書いていなくて恐縮なのですけれども、確定拠出年金については、加入率が3分の1以下にとどまるですとか、拠出限度額の近くまで拠出している者の割合が低いとか、今後、こうした実態を踏まえて、拠出限度額の考え方について、各国の制度も参照しながら、次期制度改正までに検討し、結論を得るということ。

 また、その下のところは、年金にかかわらず、年金、退職所得課税の仕組みに関して、これは令和6年の与党の大綱の中でも書かれておりましたけれども、こちらに関する議論の検討を、あるべき方向性、全体像の共有を深めながら、具体的な案の検討を進めていく旨が記載をされているといったような内容になっています。

 3ページは、先ほど図にお示しした限度額の内容を書いていますので、御確認いただければと思います。

 政府の税制大綱がまだ取りまとまっていない状況ですので、今、与党の税制大綱の内容を御説明させていただきましたけれども、議論の整理の取りまとめの際には、政府のほうの税制大綱の概要を参考資料に添付させていただければと思っておりますので、併せて御確認いただければと思います。

 以上です。

○森戸部会長 御説明ありがとうございます。

 ただいま御説明いただいた「社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理(案)」ですけれども、これまでの議論を丁寧にまとめていただいていると思います。

 内容について、御質問等、あるいはこれまでの議論を振り返っての所感でも結構ですので、今後の検討に向けた要望でも結構ですが、御発言があれば、委員の方からいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 大江委員。

○大江委員 本当にこの2年間、多方面にわたった議論を丁寧にまとめていただいて誠にありがとうございました。特に3つの大きな視点の中で、視点1の部分に対応した働き方の多様性であるとか、長く働くといった部分に制度が追いついてアップデートできそうで、よかったなと思っております。

 今後、これは制度改正の法案が成立して実現の運びとなるわけですから、特にマッチング拠出のところについては私どもの協会にDC導入事業主さんから御要望が強くあった部分でもありますので、早期に成立することを一緒に見守りたいなと思っております。

 今後について2点だけ申し述べさせていただきたいと思います。1つは、比較的多くの時間を割いて議論をすることになった加入者のための見える化というところについてです。今後、厚生労働省として具体的なデータ項目を決めてシステム開発ということを進められると思うのですけれども、実施する、形にするというところが目的にならないようにしていただきたいです。加入者の方であるとか、制度運営に関わる事業主とか、基金さんとかにとって真に意味のある項目の選定を改めて強くお願いしたいと思います。その議論する場に現場で制度運営する方々なども招いてもいいのではないかと思います。

 もう一つは、デジタル化の話です。まとめの中にニュアンスとしては入っているのだと思うのですけれども、給付の手続等、特にDCにおいてはまだまだ紙で、加入者にとっても、制度運営に関わる方々にとっても大変負担が重い状況にあると思います。ぜひ世の中の流れに合わせて、ここのデジタル化推進というのが今後必要であると思っております

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。2点とも非常に重要なことですし、例えば見える化についても当然意味ある項目にしなければいけないし、そのために現場の皆さんの意見も当然聞いていただけると思いますので、そういう方向で進めていただければと思います。ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、小林洋一委員、お願いします。

○小林(洋)委員 ありがとうございます。

 今回の「議論の整理」案の取りまとめに当たりまして、事務局の皆様の御苦労に対し謝意を表したいと思います。

 私は、中小企業を代表する立場として議論に参加させていただいていますので、企業年金について何点か申し上げたいと思います。これまでも申し上げてきましたが、中小企業にとって、企業年金はまだまだ認知度が低いものであります。したがいまして、何よりもまず、的確な宣伝・PRが重要であります。制度を知らない、活用していない事業者へアプローチすることを積極的に行うべきと思います。そのためにも、働き方や勤め先の違いによって有利、不利が生じないシンプルな制度とすること、手続等が簡素で使いやすい制度であること、そういうことがアピールポイントになるよう改善をしていただけるとよいと思います。

 今回の「議論の整理」案で、特に、iDeCoプラスが中小企業にとって重要な制度であることが明記されたことは、非常に大きなポイントであると思います。引き続き、未実施の中小企業への普及促進を図るため、給料が高くない若年層にとってのハードルを低くすべく、最低拠出額の引下げについても検討を進めていただきたいと思います。

 私的年金の普及は、まだ道半ばであると思います。今後とも強力なPRと、中小企業でも社員の福利厚生充実のために活用したくなる制度設計について、検討を深めていただくことを期待しております。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、松田委員、お願いします。

○松田委員 ありがとうございます。

 まずは、議論の整理を取りまとめいただいた事務局の皆さんに感謝申し上げます。

 その上で2点意見を申し上げます。1点目は、7ページの○の2つ目、2行目に「労働者間の格差が拡がらないよう留意」とあるように、今後、iDeCoの拠出限度額を引き上げる際には、税の公平性を確保することや、労働者間の格差が広がらないように留意していただきたいと思います。

 2点目、与党の税制大綱にDCやiDeCoを一時金として受け取る場合の課税について、退職金よりも先に受け取る際の控除を縮小する期間を5年未満から10年未満に延ばすという旨が盛り込まれています。議論の整理の8ページ目に「今後の検討」の○の2つ目、「税制の議論において、私的年金や退職給付の在り方について、拠出・運用・給付の各段階を通じた包括的な見直しが求められている」とあるように、DCやiDeCoについて、積立後にこういったルールの変更があると加入することに躊躇する方も出てくると思いますので、本部会においては、税制改正を踏まえた丁寧な議論を引き続きお願いしたいと思います。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、藤澤委員、お願いします。

○藤澤委員 ありがとうございます。

 広範な議論をコンパクトにまとめていただきまして、ありがとうございます。今回の議論の整理につきましては賛成です。その上で3点コメントしたいと思います。

 1点目、4ページに年金部会と連携してといったコメントがございます。両部会で連携して、さらに議論を深めるべきという意見には強く同意をいたしております。年金部会でも議論の整理を公表されていますが、ライフスタイル等の多様化の反映、働き方に中立な制度の構築、高齢期の経済基盤の安定や所得保障といった方向性とも合致した内容になっていると思っています。

 2点目、18ページのところ、ちょっと細かいところですが、年金バイアウトについての記載がございます。今回の議論の整理において、引き続き慎重に検討という形になっております。5年前の議論の整理の中でも似たような記載があり、改めて検討すべきという記載になっていました。年金バイアウトについて、リスクの出し手と受け手が必要なわけですが、年金バイアウトを受けたいという話を個別に聞いたことはあって、相談を受けたことがあります。ただ、年金バイアウトについてはニーズがないと思っていたのですが、前回、小林由紀子委員のほうから、そういったニーズはあるという話も伺っております。今回時間切れのような感じで、議論はそんなにできませんでしたが、出し手と受け手がいるのであれば、論点の整理のようなことは5年後に向けてやったほうがいいと考えています。

 最後、諸外国を参考にという記載が今回の議論の整理の中で何か所か出ていますが、5年前の議論の整理と比べると、そういった機会は少なかったと感じています。これは感想です。例えば自動移管の問題でも、参考にしていたアメリカの事例はございましたけれども、DC移行が進んでいて、日本よりも転職率が高い国はたくさんあると思いますので、同じような問題が起きているのではないかと思っています。もちろん諸外国と日本では状況が違うので、そのまま日本に適用できないという点は理解しているのですが、年金の政策は実験みたいなことができない性質があるので、参考になるものは参考にしていくというスタンスで、諸外国の事例も検討する際の材料に使っていく必要があると思っています。

 そういったことが好きな研究者もいると思うので、もし必要があれば、遠慮なく言っていただければ、ぜひ協力したいと思っております。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 藤澤委員のことだとは思いますけれども、私もそうですが、みんな研究者はそういうところがありますけれども、本当におっしゃったとおり、いろいろ参考にできる点は多いかと思いますので、そういうところもぜひ力を入れていただければと思います。ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、原田委員、お願いします。

○原田委員 ありがとうございます。

 本当に取りまとめは大変だったと思いますので、どうもありがとうございましたという、まずお礼から始めたいと思います。

 この整理案の内容についても含め、感想めいたことを何点か申し上げたいと思います。まず、iDeCoの加入可能年齢の上限引上げについては、いいことだと思っている一方で、そもそもは被保険者が拠出するというのが法の整理だと思いますので、今回、被保険者ではない人が拠出できることになると、複雑化しかねないというのもあるので、将来的にすっきりすることを期待したいと考えています。

 それから、iDeCoの拠出限度額についてですが、働き方の違い、1号被保険者、2号被保険者という状況の違いとかで、有利・不利をなくしていくことや、iDeCoと企業型DCのマッチング拠出の差異を解消することについては非常にいいことだと思っております。

 また、限度額を拡大することについても、機会の拡大として、いいことだと思いつつ、先ほどの税制改正大綱の第2号の取扱いについて、心配と言うと言い過ぎですが、少しコメントしますと、iDeCoと企業年金が完全に並列みたいな形になるので、企業年金、企業型DCを実施しようかと考えていても、同じ大きさでiDeCoができるなら、給与に上乗せするからそっちでやってねという会社が多分出てくると思います。

 さらに、今、企業年金をやっている会社がそっちの制度に切り替える可能性があるのではという不安もありまして、そうなると、結果的に企業年金の実施意欲をそぐことになりかねないと。企業年金の普及推進を非常に強くこの議論の整理の中でうたっていますが、その方向性については私も全くそのとおりだと思っていますので、その辺の心配があることを私の意見としてお伝えしておきます。

 きっと本人の選択となると、私も多分そういう立場になれば、若い頃は恐らくお金を使ってしまいます。それで、そこそこ余裕が出てきたら、ちょっと税金もあれだしということでiDeCoにお金を入れようかとなってくると思うのですが、若年からの計画的な積立ということはなかなか難しいと思いまして、結果的に老後資金形成をする方の割合が下がったり、さらに投資に向かうお金が減ったりすることにもつながりかねないという心配もしています。

 ふと気になったのが、この制度があるとiDeCoプラスは要らないのではということです。企業が上乗せで出すかわりに、その分給与で渡すからiDeCoにたくさん入れればということにつながりかねないのではと。社会保険料や税金の問題での差というのはありますけれども、考え方としてはそういう方向に行ってしまうのがちょっと怖いなと思います。

 それから、次に、企業型DCを含めた拠出限度額全体の話ですが、これは今回少し上げていく方向になっていることはよかったと思っています。正直もう一声ぐらいはというのが個人的な感想ではありますが、ただ、額を決めるという理屈の整理のところには今回ちょっと行けなかったので、そこのところは税の問題なども踏まえて、今後の検討にも書いてありますが、時間を取って検討していただきたいと思います。

 それから、運用期間中の税制については、そろそろ特法税も結論が出てもいいのではないかなというのが感想です。

 あと、加入者のための運用の見える化については、ぜひ実施した後に、どういう効果があったのかとか、そういったことの検証をしてほしいと思います。その結果を踏まえて、今後どうしていくのかをフィードバックして、よりよい加入者のためになる施策を打っていただきたいと考えています。

 最後、DBの制度設計の給付減額の基準に関してですが、これはやはり加入者がその内容についてよく理解して、十分納得することが大事だということが原点にあると思います。その中で、今回は3分の2以上の組織率の労働組合があるという、労使協議がきちんとできる体制が整っているということが根底にあると思うのですけれど、そこから広げていく際には、そういう状況がつくれるのかどうか、どういう環境であればつくれるのかということを踏まえて、検討していただきたいなと思います。

 以上でございます。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 原田委員がたくさん重要な点、かついろいろ議論できそうな点をいっぱい指摘されましたので、何かちょっと乗っかりそうになっているのですけれども、今日は取りまとめなので、部会長ですし、それはやめておきまして、次の機会に。でも、次のための論点出しをいっぱいしていただいたのではないかなと思います。もちろん今回も議論できた点もありますけれども、引き続き、その点も検討していきたいと思います。ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 小林由紀子委員、お願いします。

○小林(由)委員 取りまとめ、どうもありがとうございました。今回の議論の整理の中で、「引き続き検討を行うべき」とされた諸課題の中には、税の取扱いなど企業年金制度の実施判断や給付設計に関わる重要な課題も含まれていると認識しています。これらの課題については、引き続き丁寧に検討いただくとともに、十分議論を尽くすことができるように、今後の進め方に関しても配慮をお願いしたいと思います。

 一点、個別の事項についてですが、制度運営の基本スタンスにも関わる問題ですので、21ページ、第7項の「自動移換」について改めて発言させていただきます。前回の部会でも申し上げましたが、最終的に自動移換となるかどうかは、加入者本人の判断によることから、適切な行動を取れるように、加入者本人に促すことが、課題対応の本質であると認識しています。一部の事業主において説明を強化する取組が必要であることは事実ですが、加入者本人の行動に直接影響する要因としては、ほかにも個人別管理資産の状況や、資格喪失時の手続にかかる負荷の度合い、提出書類の分かりやすさなどがあると考えます。

 DCのよりよい制度運営に向けては、事業主だけでなく、運営管理機関や国基連さんを含めて関係者全員が知恵を絞って多面的に取組を行う必要があることを改めて申し上げておきたいと思います。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 島村委員、お願いします。

○島村委員 ありがとうございます。

 丁寧に取りまとめくださり、誠にありがとうございます。私も中小企業をはじめ、いろいろなところに普及していく必要があると思っているのですけれども、先ほど多面的な方向でのというお話もあって、企業の側で頑張っていただくというのも大事かと思いますけれども、やはり国民それぞれが知るということが一番大事かなと思っていて、自戒の念も込めて、国民への教育という部分を今後も強めていく必要があるかと思います。せっかくiDeCoもあって関心が高まってきて、さらに限度額の引上げもあって、ある意味、今が好機なのかなと思いますので、それを逸することのないように、私も含めて頑張りたいなということでございます。

 1点、健全化法について中間整理と同じでよいのかというのは少し問題意識として持っております。やはり進展していく必要というのはあるかと思いますので、進展に向けて強く期待したいと思います。ありがとうございます。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、岩城委員、お願いします。

○岩城委員 座長、事務局の皆様、今回は取りまとめに御尽力いただきまして、誠にありがとうございました。

 自分の老後のニーズに合った自助努力がしやすい環境が整ってきたなというような実感がありまして、とても評価しております。引き続きこの部会として議論を行っていくとされている点につきましては、やはり長期化・多様化する老後のニーズに対応した制度になるように、しっかりと議論を尽くしていきたい。あくまでも加入者のためにというところで、皆さんで知恵を出し合って整えていければいいかなと思っております。

 今年は結構NISAが注目されていましたけれども、来年はiDeCoとか企業型DCなどもしっかりと自分の老後のニーズに合った取組をしていく、非常に大切なお金の置き場所なのだということを皆さんに改めて分かっていただけるように、投資教育を含め、しっかりとしていくような形で進んでいけばいいなと思っております。よろしくお願いします。ありがとうございました。

○森戸部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、金子委員、お願いします。

○金子委員 ちょっと一言だけというか、申し上げたいと思います。ほとんど所感なのですけれども、今回、こうやって報告書をまとめていただいたものを改めて拝見いたしますと、特にiDeCoの拠出額だとか、あるいはマッチング拠出について、穴埋め型に向けて非常に大きな一歩になったかなというふうに、これは私はよい感じで評価しております。

 一方でちょっとショックなことも1つあって、これはショックといっても事実なのでしようがないのですけれども、与党の税制改正大綱の文章の中で、今日御紹介もございましたけれども、DCについては加入率が3分の1にとどまるだとか、拠出限度額の近くまで拠出している者の割合が非常に低いというような御指摘があって、これはもう事実で、改めてそうだよなと思っています。特に加入率については、結局のところは皆さんもここは認識が一致していると思うのですけれども、中小企業にお勤めの方の加入率が非常に低いということがございます。今回の一連の議論の中では、総合型DCだとか、iDeCoプラスなどが取り上げられてきましたけれども、ここがきちんと利用されていくようなふうに向けた活動というのが非常に重要なのだなと改めて認識しております。

 あと、原田さんが先ほど御発言されたように、拠出額については、そもそものロジックというところを一旦整理することの重要性は私も感じているところでございます。

 いずれにしても、こうやって立派な報告書ということで取りまとめていただきまして、ありがとうございました。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 与党の税制大綱も、でも、逆にDCへの期待をしているということかなと勝手に前向きに捉えておりましたけれども、金子委員のおっしゃるとおりかなというふうにも思ったところではございます。ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 オンラインの水崎委員は何かありますでしょうか。

○水崎委員 御指名ありがとうございます。急なウェブからの参加で大変申し訳ありません。

 取りまとめいただいて、大変ありがとうございます。私は途中からの参加ですので、あまり大層なことは言えないのですけれども、前任者もかなり意見を言っていたように聞いていますので、1点だけお伝えをしたいなと思っているのが、企業型DCのマッチング拠出における限度額の撤廃です。企業型DCは基本的に、事業主の拠出とすることが基本となる企業年金制度でありますので、事業主の拠出額を増やすインセンティブを阻害するといった懸念があるということをこれまでも主張しておりました。今回、この撤廃は、率直に言うと残念と言わざるを得ないなというのは1つ、本部会でお伝えをしておきたいと思っています。

 その他、全体的には賛成する内容ですので、取りまとめ、大変ありがとうございますということでお伝えをしたいと思います。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 オブザーバーのほうから、もし何かあればお願いします。

○鮫島企業年金連合会理事長 今回のこの議論の整理につきましては、企業年金制度の普及・発展という観点から見て、一定の具体的な改善方策が示されておりまして、企業年金の立場からも評価できると考えておりますけれども、今後の具体的な論点を幾つか示されておりますので、2つ意見を申し上げたいと思います。

 まず、企業年金の資産運用の見える化についてであります。これは以前も申し上げたのですが、企業年金の現場では、それを不特定多数が閲覧する結果、企業年金の運営や普及の面で支障が生じるのではないかという懸念が強いため、私どもとしては、企業年金の個別名称を不開示とすること等を提案しておりましたけれども、今回の整理では、DB別等で名称が分かる形で公表とされまして、この点は残念に思っています。このことを申し上げた上で、今後の具体的な項目の検討に当たっては、こうした観点も踏まえまして、当事者間の取引情報である取引相手の個社名や、資産運用と直接関係がなく、労働条件に当たる掛金額や給付水準の情報の開示については慎重に考えるべきだと思います。

 次に、定年延長時の給付減額の判定基準に関してです。今回の見直しで加入者の3分の2以上で組織する労働組合があることが要件となっている点について、連合会としては、そうした労働組合がない企業も数多くあることから、少なくとも加入者の3分の2以上の個別同意がある場合には、給付減額としない取扱いを可能とするよう意見を申し上げましたけれども、今回の整理では検討課題にとどまっておりまして、企業年金の立場から考えますと、不満が残るところであります。このままでは、中小企業をはじめとする数多くの企業が適用外となりまして、中小企業で構成する総合型DBには適用の道がないということになりますので、この点については、速やかに検討の上、対応をお願いしたいと考えます。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございました。

 では、松下理事長、お願いします。

○松下国民年金基金連合会理事長 私ども国基連は、これまで本席におきまして、国民年金基金制度とiDeCoの実務を担う立場から意見を申し上げてきたところでございます。本日の取りまとめにおきましても、私どもに対して幾つかの御意見、御指摘を頂戴しているところでありますけれども、引き続き、課題の改善のために、最善を尽くしていきたいと考えております。

 また、今後の次期制度改正に向けた取組におきましては、できるだけ具体的で、かつ実務運営上の効率性にも配慮いただいた対応となるように、事務局である厚生労働省に御協力をぜひお願いしたいと思っております。

 以上でございます。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 では、渡邊部会長代理から、まとめといいますか、私がしゃべると原田委員の言ったことに全部議論したくなりますので、渡邊部会長代理にまとめていただこうかなと。よろしくお願いいたします。

○渡邊部会長代理 これまでの議論の内容について、このような形で整理をしていただきましてありがとうございました。この報告書を見れば、これまでの議論の内容というものを正確に把握することができるかと思います。また、併せまして、今後検討すべき課題というものも明らかになっているかと思います。

 今、各委員からも幾つも、今後議論を深めるべき論点というものも挙げられていたかと思いますが、それらの内容について、さらに検討を深めることができることを願っております。

 以上です。

○森戸部会長 ありがとうございます。

 それでは、いろいろ御意見いただきましたけれども、委員の皆様からは、「社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理(案)」について、異論はなかったと思いますので、もちろんいろいろコメントはいただきましたけれども、内容については、これで御了承いただいたということでよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○森戸部会長 ありがとうございます。

 それでは、「社会保障審議会企業年金・個人年金部会における議論の整理(案)」については、本日、委員の皆様方から御了承いただいたということで、案というのを取った形で、後日、委員の皆様方にもちろんお送りすると同時に、厚生労働省のホームページで公表することといたします。

 それでは、議事は以上で終了いたしますが、ここで私、一言言えと。これは、今日もう解任されるわけではない。でも、解任されないとも言えないと思いますので、一応一言だけ。何もしゃべらないと言っておいて、すみません。

 本当に事務局、たくさんの論点をまとめていただいてありがとうございました。それから、委員の皆様も非常に活発に議論に参加していただいて、本当にありがとうございました。私はただ司会を気軽にしていただけで申し訳ないのですが、最後にこういう重要なことが決まりましたねとまとめようかと思ったら、いっぱいあるので、それを言っていると結局全部、海老課長の言ったことをもう一回言うことになるのでやめますけれども、1点だけ、今回の報告書、企業年金・個人年金についていろいろな論点を取り上げました。これは国民みんな一人一人に関わる話だと思います。それはもちろん公的年金もそうなのですけれども、ただ、やはり違うのは、この制度は基本的に任意の程度で、企業や個人が任意にやるというのをベースにしているので、その中で自己決定なり、自己責任なり、そういう範囲が広いですし、人によって状況も様々で、その中でどういう選択をしていくかという、大げさに言えば、その人の生き方に関わるような話も絡んでくる、そういう性格を持ったものだと思います。

 かつ、企業年金・個人年金・私的年金は、老後のお金であり、労働条件でもあり、金融商品でもあるので、法的には労働法の問題でもあり、社会保障法の問題でもあり、金融関係法の問題でもあるのだと思います。そういう多くの利害が絡むところで、それから、どの角度から見るかで違ってくる話を、いかに全体として公平・中立な制度にしていくかというのは非常に難しい課題だと思いますけれども、結局それをやっていくには、いろいろな利害が絡む人、国民みんなもそうですけれども、企業であり、金融機関であり、労働組合であり、そして、国民一人一人がこれについてどう思うか、どう考えるかという声を上げて、それを政府が、もしくは労働組合が吸い上げて、政策に反映していくしかないのかなと。当たり前のことなのですけれども、そういうふうに思いますので、ぜひこの報告書を、この取りまとめをベースに、これの周知を図れというお話はもう既にありましたけれども、それを図っていただいて、ぜひ国民みんなが議論できるような方向に持っていっていただければと思います。

 すみません。結局長々としゃべっているではないかと思われたと思いますけれども、一言まとめをさせていただきました。

 それでは、最後に、間年金局長から一言いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○間年金局長 年金局長でございます。

 森戸部会長をはじめ、委員の皆様方に私から心からの感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。

 今回の企業年金・個人年金部会の議論は令和4年11月から始まっておりますので、2年1か月余り。制度改正はもとより、資産所得倍増プランの話もございましたので、実は計21回御議論をいただいております。この間、多岐にわたって建設的な御議論をいただきましたことに改めて感謝を申し上げます。回数で申し上げるべきことではないのですけれども、前回の令和2年改正のときは、実はこの部会が10回の御議論でありましたことを考えますと、いかに幅の広い、深い御議論をいただいたことを示しているのではないかというふうに受け止めております。

 背景にありますのは、先ほど委員の皆様からも御指摘がありましたけれども、時代の変化にマッチしたものにしていくという意味では、働き方やライフコースの多様化、それから高齢期の就労拡大というのがあるわけですけれども、その中で、今、部会長からもお話がございましたように、個人の任意がベースですし、選択、個人の生き方という話もございました。その意味では、個人や企業の選択肢を増やすということ。そして、投資教育、あるいは適切な情報提供、あるいは見える化といったことも含めて適正な運営を確保するということについても御指摘をいただきましたし、また、本日は将来に向けた課題などについてもいただきました。

 税制改正におきましても、本部会での議論も踏まえて、与党税調からかなり大きく前進する内容が示されたというふうに私は受け止めております。これも委員の皆様方から、この間、様々なお立場から専門的な知見に基づく御意見をたくさん伺えたからであるというふうに、改めて感謝を申し上げる次第でございます。

 今後、取りまとめていただきました議論の整理を踏まえて、さらに詳細な設計なども進めまして、政治、あるいは関係方面とも調整を進めまして、法案の成案が得られるように努力していきたいと思っております。それぞれ私の立場で応援すると言ってくださった委員の方々もいらっしゃいます。ぜひ委員の皆様方には、それぞれのお立場からまた御支援、御指導を賜れれば大変ありがたいと思っております。

 最後になりますけれども、この間の委員の皆様方の御尽力、御協力、御指導に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

○森戸部会長 ありがとうございました。

 それでは、少し予定の時間よりは早いのですけれども、本日の議事は以上で終了といたしたいと思います。

 今後の予定等について、事務局からお願いいたします。

○海老企業年金・個人年金課長 次回の部会の開催時は、事務局からまた御案内いたしますので、その際はまたどうぞよろしくお願いいたします。

○森戸部会長 ありがとうございました。

 それでは、第39回「企業年金・個人年金部会」を終了いたします。

 御多忙の折、皆様、お集まりいただきまして本当にありがとうございました。

 では、良いお年をお迎えください。