令 和 元 年 8 月 9 日
厚 生 労 働 省 年 金 局
厚生年金・国民年金の平成 30 年度収支決算の概要
1.厚生年金における平成 30 年度収支決算
(1) 歳入は 47 兆 9,827 億円であり、被保険者数の増加等により保険料収入が増加した一方、納付基金数の減少によって解散厚生年金基金等徴収金が減少したこと等により、前年度より 287 億円減少。
(2) 歳出は 47 兆 3,863 億円であり、年金受給者数の増加によって厚生年金の給付費が増加したこと等により、前年度より 9,630 億円増加。
(3) 平成 30 年度決算における歳入歳出差は 5,963 億円となり、前年度より9,917 億円減少。
平成 29 年度 平成30年度 差
歳入 48 兆 0,114 億円 47 兆 9,827 億円 △287 億円
歳出 46 兆 4,233 億円 47 兆 3,863 億円 9,630 億円
歳入歳出差 1兆 5,881 億円 5,963 億円 △9,917億円
2.国民年金における
平成 30 年度収支決算
(1) 歳入は3兆 9,330 億円であり、基礎年金拠出金の減少に伴う一般会計からの受入(国庫負担)が減少したこと等により、前年度より 2,410 億円減少。
(2) 歳出は3兆 8,130 億円であり、基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が基礎年金拠出金按分率の減少等により、前年度より 3,477 億円減少。
(3) 平成 30 年度決算における歳入歳出差は 1,199 億円となり、前年度より 1,066億円増加。
平成 29 年度 平成 30 年度 差
歳 入 4兆 1,740億円 3 兆 9,330億円 △2,410億円
歳 出 4兆 1,607億円 3 兆 8,130億円 △3,477億円
歳入歳出差 133億円 1,199億円 1,066億円
3.決算結了後の年金積立金
平成 30 年度決算結了後の年金積立金は、簿価ベースで 119 兆 9,867 億円。
増 減
平成 29 年度 積立金の増減額 業務勘定剰余 平成 30 年度
金の組入れ
厚生 111兆9,295億円 5,963億円 172億円 112兆5,43 億円
年金(154 兆9,035億円) (2兆4,094億円) (157兆3,302億円)
国民 7兆3,132億円 1,199億円 104 億円 7兆4,436億円
年金 (9兆2,210億円) (△772 億円) (9兆1,543億円)
合計 119兆2,427億円 7,163 億円 277 億円 119兆9,867億円
(164兆1,245億円)(2 兆3,323 億円) 166兆4,845億円)
※( )内は、時価ベースの数値である。
※ 計数については端数整理のため、合計に一部不一致がある。
1. 厚生年金
(1)歳入は 47 兆 9,827 億円であり、前年度より 287 億円減少している。
(主な変化)
保険料収入が被保険者数の増加等により 9,845 億円増加。
解散厚生年金基金等徴収金が納付基金数の減少等により 8,852 億円減少。
年金積立金管理運用独立行政法人からの納付金が 1,800 億円減少。
(2)歳出は 47 兆 3,863 億円であり、前年度より 9,630 億円増加している。
(主な変化)
厚生年金の給付費が年金受給者数の増加等により 1,393 億円増加。
基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が基礎年金に要する費用の増加等により
8,398 億円増加。
(3)以上の結果、平成 30 年度歳入歳出差は、5,963 億円となった。
(単位:億円)
平成 29 年度 平成 30 年度 差
歳 入 480,114 479,827 △287
歳 出 464,233 473,863 9,630
歳入歳出差 15,881 5,963 △9,917
(4)積立金からの受入はなく、上記の歳入歳出差(5,963 億円)は、積立金に積み立てられた。
(5)これに加え、業務勘定の剰余金 172 億円が積立金に組み入れられたことから、決算結了後の積立金は、112 兆 5,431 億円となった。
(単位:億円)
平成 29 年度 平成 30 年度 差
積立金 1,119,295 1,125,431 6,136
(1,549,035) (1,573,302) (24,267)
※( )内は、時価ベースの積立金である。
2. 国民年金
(1)歳入は3兆 9,330 億円であり、前年度より 2,410 億円減少している。
(主な変化)
一般会計からの受入(国庫負担)が基礎年金拠出金の減少により 1,157 億円減少。
基礎年金勘定からの受入(基礎年金交付金)が基礎年金相当給付費の減少により 905 億円減少。
(2)歳出は3兆 8,130 億円であり、前年度より 3,477 億円減少している。
(主な変化)
国民年金の給付費が年金受給者数の減少等により 771 億円減少。
基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が基礎年金拠出金按分率の減少により 2,468 億円減少。
(3)以上の結果、平成 30 年度歳入歳出差は、1,199 億円となった。
(単位:億円)
平成 29 年度 平成 30 年度 差
歳 入 41,740 39,330 △2,410
歳 出 41,607 38,130 △3,477
歳入歳出差 133 1.199 1,066
(4)上記の歳入歳出差(1,199 億円)のうち、福祉年金給付等にかかる剰余金約 7 百万円が翌年度歳入に繰り入れられ、残額の 1,199 億円が積立金に積み立てられた。
(5)これに加え、業務勘定の剰余金 104 億円が積立金に組み入れられたことから、決算結了後の積立金は、7兆 4,436 億円となり、平成 29 年度決算結了時(7兆 3,132 億円)から 1,304 億円増加した。
(6)一方、時価ベースの積立金は、平成 30 年度の国民年金勘定分の運用益 1,328 億円及び決算結了後の積立金 1,304 億円増加したが、年金積立金管理運用独立行政法人が累積運用益の一部(3,300 億円)を歳入へ納付したことから 667 億円減少している。
(単位:億円)
平成 29 年度 平成 30 年度 差
積立金 73,132 74,436 1,304
(92,210) (91,543) (△667)
※( )内は、時価ベースの積立金である。
注記)
・ 財政検証における年度末積立金は、厚生年金基金が代行している部分等を含んでいるが、「積立金(時価ベース)」には含まれていないため、両者を単純に比較することはできない。
(厚生年金基金の代行部分等を含む積立金の実績推計値は、厚生年金基金からの報告を受けて集計した後、12 月頃に公表予定。)
・ 平成27 年10 月に被用者年金制度が一元化されたが、「厚生年金」は、年金特別会計厚生年金勘定のみであり、共済組合等は含んでいない。
・ 計数については、端数整理のため、合計に一部不一致がある。
厚生年金の平成30年度収支決算
年金特別会計 厚生年金勘定 (単位:億円)
科 目 29年度決算 30年度決算額 差引増(△)減額
(歳 入)
保険料収入 309,441 319,287 9,845
一般会計より 94,819 97,987 3,168
受入
労働保険特別 80 76 △ 3
会計より受入
基礎年金勘定 5,558 4,340 △ 1,218
より受入
存続厚生年金 27 17 △ 9
基金等徴収金
解散厚生年金 16,153 7,300 △ 8,852
基金等徴収金
実施機関拠出 45,308 44,790 △ 518
金収入
存続組合等 967 806 △ 161
納付金
運用収入 3 2 △ 0
積立金より - - -
受入
年金積立金 5,800 4,000 △ 1,800
管理運用
独立行政
法人納付金
独立行政法人 1,887 1,102 △ 785
福祉医療機構
納付金
雑収入 67 115 48
歳 入 合 計 480,114 479,827 △ 287
( 歳 出 )
保険給付費 235,437 236,830 1,393
存続厚生 1,231 1,214 △ 17
年金基金等
給付費等負
担金
実施機関 47,524 6,962 △ 561
保険給付費
等交付金
基礎年金 178,569 186,968 8,398
給付費等
基礎年金
勘定へ繰入
年金相談 1,244 1,684 440
事業費等
業務勘定
へ繰入
諸支出金 226 203 △ 22
予備費 - - -
歳出合計 464,233 473,863 9,630
歳入・歳出 15,881 5,963 △ 9,917
差引
(「積立金より受入 ( 15,881) ( 5,963) (△ 9,917)
を除いた場合)
業務勘定剰余 93 172 78
金の積立金へ
の組入れ
年 度 末 1,119,295 1,125,431 6,136
積 立 金
被保険者 39,052 39,806 754
数[年間
平均]
(千人)
平均標準 308 310 2
報酬月額
(千円)
平均賞与 2.2 2.2 0.0
月数(月数)
受給者数 34,440 35,190 74
[年間平
均](千人)
*端数整理のため、合計が一部不一致である。
*年度末積立金には、当年度の歳入・歳出差引残が含まれている。
厚生年金の平成30年度収支決算
(時価併記版)
年金特別会計 厚生年金勘定 (単位:億円)
科 目 29年度決算額 30年度決算額
( 歳 入 )
保険料収入 309,441 319,287
一般会計より受入 94,819 97,987
労働保険特別会計より受入 80 76
基礎年金勘定より受入 5,558 4,340
存続厚生年金基金等徴収金 27 17
解散厚生年金基金等徴収金 16,153 7,300
実施機関拠出金収入 45,308 44,790
存続組合等納付金 967 806
運用収入(年金積立金管理運用 5,803 4,002
独立行政法人納付金を含む) *4 [94,401] *4 [22,133]
(再掲 年金積立金管理運用独立 (5,800) (4,000)
行政法人納付金)
積立金より受入 - -
独立行政法人 1,887 1,102
福祉医療機構納付金
雑収入 67 115
歳 入 合 計 480,114 479,827
*5 [568,713] *5 [497,958]
( 歳 出 )
保険給付費 235,437 236,830
存続厚生年金基金等 1,231 1,214
給付費等負担金
実施機関保険給付費 47,524 46,962
等交付金
基礎年金給付費等 178,569 186,968
基礎年金勘定へ繰入
年金相談事業費等 1,244 1,684
業務勘定へ繰入
諸支出金 226 203
予備費 - -
歳 出 合 計 464,233 473,863
歳入・歳出差引 15,881 5,963
*5 [104,479] *5 [24,094]
(「積立金より受入」 (15,881) (5,963)
を除いた場合) *5([104,479]) *5 ([24,094])
業務勘定剰余金の 93 172
積立金への組入れ
年 度 末 積 立 金 1,119,295 1,125,431
*6 [1,549,035] *6 [1,573,302]
被保険者数 39,052 39,806
平均標準報酬 308 310
月額(千円)
平均賞与月数(月数) 2.2 2.2
受給者数 34,440 35,190
[年間平均](千人)
スライド改定(%) △ 0.1 0.0
運用利回り(%) 6.51 1.43
*1 端数整理のため、合計が一部不一致である。
*2 年度末積立金には、当年度の歳入・歳出差引残が含まれている。
*3 運用利回りは、時価ベースの運用収益の利回りである。
*4 [ ]内は、年金特別会計で管理する積立金の運用収入に年金積立金管理運用独立行政法人における当年度の時価ベースの運用収益を加えたものである。
*5 [ ]内は、年金積立金管理運用独立行政法人における当年度の時価ベースの運用収益を加え、年金積立金管理運用独立行政法人納付金を控除したものである。
*6 [ ]内は、時価ベースの積立金である。
国民年金の平成30年度収支決算
年金特別会計 国民年金勘定 (単位:億円)
科 目 29年度決算 30年度決算額 差引増(△)減額
( 歳 入 )
保険料収入 13,964 13,903 △ 60
一般会計 19,392 18,234 △ 1,157
より受入
基礎年金 4,727 3,82 △ 905
勘定より受入
運用収入 0 0 0
積立金より受入 250 - △ 250
年金積立金 3,296 3,300 3
管理運用
独立行政法人
納付金
独立行政法人 104 60 △ 43
福祉医療機構
納付金
雑収入 5 9 3
前年度剰余 0 0 0
金受入
歳 入 合 計 41,740 39,330 △ 2,410
( 歳 出 )
特別障害 29 27 △ 1
給付金給付費
福祉年金 0 0 △ 0
給付費
国民年金 5,541 4,769 △ 771
給付費
基礎年金 34,570 32,102 △ 2,468
給付費等
基礎年金
勘定へ繰入
年金相談 951 736 △ 215
事業費等
業務勘定
へ繰入
諸支出金 514 494 △ 19
予備費 - - -
歳 出 合 計 41,607 38,130 △ 3,477
歳入・ 133 1,199 1,066
歳出差引
(「積立金 (△ 116) ( 1,199) ( 1,316)
より受入」
を除いた
場合)
積立金に 132 1,199 1,066
積み立て
翌年度歳入 0 0 △ 0
に繰り入れ
業務勘定 63 104 41
剰余金の
積立金へ
の組入れ
年 度 末 73,132 74,436 1,304
積 立 金
第1号被 15,110 14,625 △ 485
保険者数
[年間平
均](千人)
保険料額 16,490 16,340 △ 150
[月額](円)
国民年金 1,329 1,130 △ 198
受給者数
[年間平均]
(千人)
*端数整理のため、合計が一部不一致である。
*年度末積立金には、当年度の歳入・歳出差引残が含まれている。
国民年金の平成30年度収支決算
(時価併記版)
年金特別会計 国民年金勘定 (単位:億円)
科 目 29年度決算額 30年度決算額
( 歳 入 )
保険料収入 13,964 13,903
一般会計より受入 19,392 18,234
基礎年金勘定より 4,727 3,821
受入
運用収入(年金 3,296 3,300
積立金管理運用独立 *4[5,892] *4 [1,329]
行政法人納 付金を
含む)
(再掲 年金積立金 (3,296) (3,300)
管理運用独立行政
法人納付金)
積立金より受入 250 -
独立行政法人 104 60
福祉医療機
構納付金
雑収入 5 9
前年度剰余金 0 0
受入
歳 入 合 計 41,740 39,330
*5{44,336] *5 [37,359]
(歳 出 )
特別障害給付 29 27
金給付費
福祉年金給付費 0 0
国民年金給付費 5,541 4,769
基礎年金給付費 34,570 32,102
等基礎年金勘定
へ繰入
年金相談事業費 951 736
等業務勘定へ繰
諸支出金 514 494
予備費 ー ー
歳 出 合 計 41,607 38,130
歳入・歳出差引 133 1,199
*5 [2,729] *5 [△ 772]
(「積立金より ( △ 116 ) ( 1,199 )
受け入れを除 *5 ( [2,479] ) *5 ( [△ 772] )
いた場合)
積立金に積み 132 1,199
立て
翌年度歳入に 0 0
繰り入れ
業務勘定 63 104
剰余金の
積立金への
組入れ
年 度 末 73,132 74,436
積 立 金 *6 [92,210] *6 [91,543]
1号被保険者 15,110 14,625
数[年間平
均](千人)
保険料額 16,490 16,340
[月額](円)
国民年金
受給者数
[年間平均]
(千人) 1,329 1,130
スライド改定(%) △ 0.1 0.0
運用利回り(%) 6.70 1.46
*1 端数整理のため、合計が一部不一致である。
*2 年度末積立金には、当年度の歳入・歳出差引残が含まれている。
*3 運用利回りは、時価ベースの運用収益の利回りである。
*4 [ ]内は、年金特別会計で管理する積立金の運用収入に年金積立金管理運用独立行政法人における当年度の時価ベースの運用収益を加えたものである。
*5 [ ]内は、年金積立金管理運用独立行政法人における当年度の時価ベースの運用収益を加え、年金積立金管理運用独立行政法人納付金を控除したものである。
*6 [ ]内は、時価ベースの積立金である。