2016年6月13日

 

企業年金の受給権を守る連絡会 御中

社会民主党

 

「企業年金減額問題に関する公開質問状」の回答

 

質問1.企業年金の受給権について

 受給者の意思がきちんと反映できる仕組みに改善していく必要があると考えます。

 

質問2.「厚生年金保険法等の一部改正」案について

 厚生年金基金は企業と政府が推奨してきましたが、経済状況、基金の構成者の変化により基金財政は悪化しました。厚労省には長期にわたり、この問題を放置してきた責任があります。また、AIJ事件を許した金融庁、厚労省の姿勢も問うべきです。政府・厚労省の取り組みは不十分です。受給者の受給権が侵害されていることは問題です。

 

質問3.確定拠出年金法の改定について

 公的年金の給付削減を前提として、国民の自助努力、自己責任によって年金の3階部分を増やし、老齢期の所得の確保を国民に押し付ける政府の方向には反対です。

 国民年金法の第一条は、国民年金が日本国憲法第二十五条(生存権の保障)の理念にもとづいて、老齢や障害などの場合に、国民生活の安定を図ることを目的にしています。政府は、この理念にもとづいて公的年金の保障に努力をすべきです。企業年金は公的年金の「補完」ではなく上乗せだと考えます。

 

質問4.リスク分担型(仮称)確定給付企業年金について

(1)について

  貴連絡会のご指摘の通り、確定給付企業年金を変質させかねない問題があると考えます。

 

(2)について

 リスク分担型DBへ移行する場合も一定の必要要件を前提にすべきであると考えます。また、①②の手続きは必要と考えますが、これで受給権が完全に守られたとは言えないと考えます。

 

(3)について

  政省令ではなく、法案として提出し民主的な討議にかけることに賛成です。

 

質問5.支払い保証制度の法制化について

 今年の通常国会で、企業年金の普及・拡大や個人型確定拠出年金の加入者範囲の拡大を柱とする「確定拠出年金法等の一部を改正する法律案」が成立しました。これは、アベノミクスの一環であり、国民の資産を金融市場に流し込むものです。受給者の受給権を保護する視点から、支払い保障制度の法制化が必要だと考えます。

(以上)

 

 

 

 

団体